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「ショセ」がこだわるボロネーゼ製法とは?

今や世界各国で目にすることができるドメブラ「ショセ」。人気の秘密はデザインだけではなく、つくりにまで踏み込むデザイナー、前田洋一のスタンスに尽きるのです。

執筆者:竹川 圭


「リピーターが多くて」

ショセ
レディス/マニッシュな雰囲気がたまりません。ボタンもかわいいです。上/\34,650、下/35,700


リピーターが多くて――との理由で今や「ショセ」レーベル・メインの底付け製法となったボロネーゼとはどんなものなのだろうか。


ボロネーゼ製法はその名の通り、イタリア・ボローニャを発祥とする靴の底付け製法だ。甲部分をU字型に縫う靴にモカシンがあるが、モカシンの天地を逆にし、U字型に縫い込まれた面を本底と縫い合わせる(マッケイ)製法のことを指す。

要は甲革が袋状になっているので、ソックスのように足を包み込んでくれるということなのだけど、製法の解説は書いてる僕も良くわからない。つくりの構造ってのは、自ら手を動かしてみないと理解できない。で、自分でつくってみるとわかるけど、ボロネーゼってのは結構面倒臭い。手間がかかる。結果、つくれるメーカーはドンドン減っていった。そして、今なおボロネーゼ製法にこだわるボローニャの高級靴メーカー、ア・テストーニの専売特許のようになってしまったのでした。

「ショセ」の前田さんは手垢のついた表現を許してもらうなら、「ひたむき」に履き心地の良い靴を求め、ボロネーゼ製法にたどり着いた。国内のメーカーを口説き落とし、初めは「そろそろ」と試験的に、リピーターの声に後押しされて、今ではコレクションの主力製法になった。

前田さんが凡百のデザイナーと違うのは、決して表層的なデザインにのみこだわっているのではないということ。それは履き心地を左右する製法を真摯に追求するスタンスを見れば明らかだ。前田さんはかつて、「何十年たっても履き続けられる靴がつくりたい」と語っていた。

もちろん「ショセ」ならではのノスタルジーを感じさせる仕上がりも健在。今シーズンはバケッタという、イタリアでは古くからあるオイル鞣しの一種をアッパーに多用していました。

ショセメンズ/サイドゴアは今季のトレンド・アイテムです。左/\48,300、右/\58,800

問 プリュス・バイ・ショセ TEL.03-3463-7607
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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