スーツ・ジャケット/着こなし・みだしなみ

とっておきの冬用コートを誂えてみる

この秋冬はトレンチコートが人気のようだが、それとはべつにウール素材の本格的なコートをひとつは揃えておきたい。ずっと着られる定番のチェスターフィールドやカバートコートをオーダーメイドしてほしい。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

ウールのコートは、オーダーメイドで


ビジネスマン愛用のコートといえば既製品のステンカラーコートやトレンチコートが頭に浮かぶだろう。

コットンギャバジンを使ったこれらのコートは機能性重視なので、工場生産による既製品が当たり前。

一方のウールや獣毛のキャメル、カシミアを使ったコートは、素材の特性を生かすためにも、テーラーによるオーダーメイドがおすすめだ。

リッドテーラー
ウール素材を使ったオーダーメイドのコートで、価格26万2500円(税込)~。仮縫い付き。納期は2~3ヶ月。

西荻窪に店舗を構えるリッドテーラー(LID TAILOR)は、フルオーダー(ビスポーク)でコートを誂えてくれるテーラーだ。ウールのコートで価格26万2500円(税込)~。納期は2~3ヶ月。

既製品のウールのコートにくらべて価格は高いが、仕立てるだけの価値は十分にある。

まずお客さんの体型を採寸して、その後、型紙を作ってくれる。縫製の工程も既製品にくらべて圧倒的に手縫いの部分が多く、芯地などのパーツもこだわっている。

さらに仮縫いがつくのではじめての人でも安心感である。こうして出来上がったコートは着心地がよく、素材の重さを感じさせない。

歩いたときのシルエットも美しい。それに好きな服地を選べることも楽しみのひとつだ。

リッドテーラー
オーダーメイドで仕立てたウールのコートは、さすがにシルエットが美しい。機能重視のコットンギャバジンのコートとは違った魅力がある。

日本の場合、ウールのコートは年間を通して3ヶ月ほどしか着る期間がない。まさに贅沢品であるが、スーツのように着用頻度が多くないため、自然と耐久性も上がる。

数シーズンで着られなくなるようなものではなく、保管さえしっかりしていれば10年でも20年でももつ作りなのだ。

たとえ体型が変わったとしても、オーダーメイドのコートは縫い代を多く残しているため、既製品よりも直しやすいというメリットもある。

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