スーツ・ジャケット/スーツ・カジュアルビジネス

クールビズ用のパンツを考えてみました!(2ページ目)

いよいよクールビズの季節が到来! シャツにばかりが注目されているが、じつはパンツも大切なアイテムなのだ。渋谷に店舗を構えるテーラー・ケイドの山本氏に素材や色の話を聞いてきました!

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

テーラー・ケイドでアレコレ聞いてきました


テーラー・ケイド
アメリカン・クラシックをベースに展開するテーラー・ケイドの山本祐平氏。端正に着こなすという意味を教えてくれる。何回行っても勉強になります。
渋谷に店舗を構えるテーラー・ケイドに、パンツ向きの生地は何がいいのか聞いてきました。ここは仮縫い付きのフルオーダーと、パターンオーダー(ノータックのみ)を展開しています。

おすすめの生地はサマーウールの代表といえる「トロピカル」と「ポーラ」です。

トロピカルはポーラにくらべて細番手の生地で、加工によっては少しヌメっとさせてドレッシーな雰囲気を出すこともありますが、やはり夏生地なので一般的にはシャリ感があります。

一方のポーラはエアウールといって、ハイツイスト(強撚糸)で織っている生地なので、通気性がよく、見ためにも清涼感があります。触った感じもシャリ感が強いです。


なかにはトロピカルにキッドモヘアを混紡した贅沢な生地もありますが、高温多湿の日本ではやや不向きとのこと。

またポーラにモヘアが入ると光沢が出て、シャリ感というよりもジャリ感というか、カリカリした風合いになります。パンツのみで考えると、べつに入ってなくていいですね。

トロピカルおよびポーラには30%~45%のポリエステルを混紡した生地があって、こちらは日本の気候に最適。

ポリエステルの特性は、シワになりにくく、感触もシャリ感があって、酸やアルカリにも強い。おまけにウールとの相性もいいので昔から混紡されている素材です。

米国のブルックス ブラザーズやJ・プレスでも、昔からコットンと混紡したりしています。

つまりポリエステル混はけっして恥ずかしい素材ではないということ。老舗が認めた優秀な素材なんですね。

色はグレーのグラデーション


テーラー・ケイド
ポーラの生地のグレーバリエーション。ダークグレーからライトグレーまである。問テーラー・ケイド
夏用のパンツに向いている色はグレーです。グレーといってもカラーバリエーションも豊富なので、まずはオックスフォードグレー(ミディアムグレー)を軸として、濃淡で考えるとわかりやすい。

ダークグレーになるほどドレッシーな雰囲気になります。たとえばブレザーを羽織ってニットタイでも締めれば、ちょっとしたドレスアップになります。

足元はダークブラウンかブラックのレザーシューズが似合います。明るいシューズは目立ってしまい似合いません。

オックスフォードグレー(ミディアムグレー)~ライトグレーになると清涼感がぐっと増して、カジュアルな雰囲気になります。

合わせるシューズもライトブラウンまでOKです。紐のないタッセルスリッポンなどとも好相性ですね。


次のページは、「ベルトにも気をつけて」です
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます