品薄状態のハリスツイード


魅惑のツイード&フランネル
ポーター&ハーディングの「ハリスツイード」。450gのミドルウェイトのしっかりとしたツイードです。中央のマークがハリスツイード協会の認定マークです。

この秋冬はハリスツイードがあまり日本に入ってきていないという噂がある。

これは英国でハリスツイードを作っている大手の会社が昨年買収されてしまい、生産が一時ストップしていたためだ。現在は生産を再開しているのだが、以前ほどの生産量をこなせていないそうだ。

さて、すでに知られているようにハリスツイードは、スコットランド全域を原毛の産地とし、アウター・ヘブリディーズ群島(おもにハリス島ルイス島)でのみ製造される紡毛織物(ウールン)のこと。ざっくりとした風合いが魅力で世界でも人気が高い。

もともとこの織物は、1846年頃からスコットランド北西部のアウター・ヘブリディーズ諸島の人々が、漁などの作業着として使っていたことに端を発している。

1875年頃になるとファッションとして定着し、1900年頃にはロンドンでもニセモノが出回るほど人気が過熱。ハリスツイード風のものが出回ったんでしょう。

そこで1906年に検査機構のハリスツイード協会が設立され、ハリスツイードの定義や厳しい検査が行われるようになった。検査をパスした織物には協会の公認マークがつけられるのだ。

魅惑のツイード&フランネル
左奥がリア・ブラウン&ダンスフォードのJames Dunsford氏。左手前がポーター&ハーディングやハリソンズの服地を取り扱うマルキシ株式会社の岸秀明さん。右がワシ、いやボクです。


現在このハリスツイードは前述した大手の会社が8割を生産し、残りの2割を違う会社が担っている。

会社(工場)といっても実際に織っているのは外部の職人で、工場では糸の紡績、たて糸の準備などを行い、職人が織ったものを再び工場に戻して仕上げを行うというシステムだ。

職人は自宅の足踏み式の古い織機で織り上げるのだが、かなりの労力が必要で、他のツイードとは異なり大変時間がかかってしまう。つまり量産できない希少な織物なのだ。

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