芯地のこと
肩のラインがすごくきれいでしょっ。素人のボクが見てもわかります。午後3時の日ざしが、ちょっと美しいですねー。 |
Vick tailorのスーツの胸まわりや肩まわりには、毛芯とバス芯を組み合わせたものを使っている。
長年にわたって、いろいろ研究し試した結果、この組み合わせがベストだという。
さらに体に近いところには薄いフェルトを加えている。「えっ、フェルト?」と驚く人もいるだろうが、フェルトを入れるだけで体との馴染みがよくなり、クッション性も増すのである。
また、型紙やスタイル、生地の種類によっても芯地が異なることがあるそうで、たとえばハリのある生地なら、わりと柔らかめの芯地を、反対に柔らかい生地の場合にはハリのあるものを使うそうだ。
厚みのある生地には薄い芯地を使うなど、必要に応じて最適な芯地をつくり上げていく。
ここまで妥協せずに芯地をつくれるのも近藤氏が一人で行っているから可能なのである。
もっと大きなテーラーになると、量産する必要が出てきてしまい、そこそこの芯地しか作れないのである。
ユーロテックスはローマにあるマーチャント(生地商社)で、なぜかイギリスで織っています。色がイタリアらしく、きれいなものが多くて、かなり気になりました。ユーロテックスは注目大ですよ。 |
もともとイングリッシュ・ドレープ・スーツに興味をもっていたということもあり、根底にはブリティッシュ・スタイルが影響しているようだ。ただし、スーツづくりに関してはむしろイタリア的かもしれない。
近藤氏がいうには「ブリティッシュとかイタリアとか、とくに気にしていません。いいものであればどこの国でもいいんです。日本でも優れた技術はあります」
スーツ 価格35万円位~
ジャケット 価格24万円位~
トラウザーズ(パンツ) 価格11万円位~
すべて生地代込みの価格。
納期は約3ヶ月。できれば電話を入れて予約したほうがいいです。
都内および近県であれば出張もしてくれるとのこと。
ということで、前編はここまで。
後編は近藤氏のプロフィールや堀洋一先生の話、映画の話などです。
商品のお問い合わせ先は、
【Vick tailor(ヴィックテーラー)】
東京都荒川区東尾久 6-51-11 フォンス館 2F
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