既製スーツとビスポークスーツの違い

batak店内
ビスポーク(フルオーダー)だけでなく、イージーオーダーも展開しているので、懐具合と相談して一着作ってみたい。/batak
まず既製スーツとビスポーク(フルオーダー)スーツの違いについて考えてみたい。「既製のスーツはトレンドや時代の気分を反映したものが目立ちますね。それはそれで楽しめばいいと思います。一方のビスポークスーツは、モードとかトレンドとはあまり関係ありません。お客さんも、10年経っても価値観の変わらないスーツを求めています」と中寺氏。

ご存知のようにビスポークスーツは、何十箇所も採寸して、型紙をわざわざその人のためだけにおこす。とうぜん既製スーツよりも身体にフィットするし、芯地や縫製など職人の手作業による箇所がほとんどだ。高いだけのことはある。


batakのスーツ
ボディに着せられた英国調スーツ。これはあくまで参考モデルであって、あまりウエストを絞らないスーツも誂えてくれる。それにしてもチェンジポケット付きのスラントポケットはカッコいいのだ。/batak
しかし中寺氏にいわせると「技術的なことや、型紙をその人のためだけに作るというのはとうぜんのこと。いいスーツを作るための手段ですから」とサラリ・・・。

肩付近のいせ込みや一連のアイロンワークを誇らしげに謳うような野暮なことはしないのである。そういうところもbatakは好感がもてますね。

さて、既製スーツでもブランドによっては、パターンオーダーやイージーオーダーが用意されていて、ゲージ(サンプルのジャケット&パンツ)を着て、ピンワークで体型補正してくれるところもある。

たいてい専用のオーダーシートにダシ・ツメ○cmといった具合に記入していくのだ。これでツキじわタスキじわも修正できるというわけ。しかし根本的にビスポークスーツとは異なる。


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シャツのオーダーも展開していて、なんと仮縫いまで付く。日本ではかなり珍しい。首の短い人や長い人、ネックのわりに裄丈が短く、既製品ではなかなか合わない人にこそ、ぜひオーダーを試してもらいたい。2万9400円(税込み)~。/batak
ビスポークスーツの場合、型紙の段階でその人の体型の癖をある程度補正してしまう。中寺氏によれば、極端になで肩の人痩せている人なども補正できるという。

素人の発想では、なで肩=肩パッドを入れて解決。となるのだが、分厚過ぎるパッドではおかしいし、鎌深の深さのバランスなど、そのさじ加減が難しいという。

最初の採寸から数週間後に仮縫いが行われ、その際にも微調整が行われるのだ。とてもここまでは既製スーツでは対応しきれない。

家にたとえると設計の段階からリクエストのいえる新築と、限界のあるリフォームとの違いみたいなものだろう。


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