パーム スプリングスをどう着こなすか
エーボン・ハウスのホワイト・バックス。主張の強い靴だけになかなか合わせる服がない。似たタイプのものを「ナイル殺人事件」でデビッド・ニーヴンが履いていました。私物。 |
ちなみにこのテの靴は夜履いたら駄目なんですよ。昼間のみ許されるというルールがあるんです(いまは化石となったルールですが)。
でもこれらの靴だと都会では目立ちすぎます。リゾートでも目立ちますが・・・。そこで考えたのがライトタン色系のスエード素材のUチップを合わせてみるのはどうでしょう。
もちろんラバーやクレープソールでなく、レザーソール仕様の本格的なものを選びます。
コバは黒や茶でなく、ナチュラルな色のものが雰囲気です。また、アッパー素材も英国C.F.ステッド社製レベルの高品質なものなら最高でしょう。
ソックスは往年の歌手パット・ブーンを真似て、アーガイルソックス(ハリソン
のスーピマアーガイルが高品質でおすすめ)はどうでしょう。
彼のレコードジャケットを見ると、ホワイト・バックスにダイヤ柄ソックスを上品に合わせていました。アーガイルやダイヤ柄ソックスは時代に関係なくお洒落なアイテムだと思います。
トラウザーズ(ズボン、パンツの英国的な呼び方)は基本的に上着と共地になるのですが、スペアでクリーム色や淡い色のリネン製あるいはコットン製のものを作ってもらうと、ぐ~んとコーディネートの幅が広がります。
あるいはもっとカジュアルにポール・スチュアートあたりの色鮮やかなコットントラウザーズも面白いと思う。
「パーム スプリングス」ということでどこかアメリカンな要素を取り入れたいですねー。あと、ターンナップ(折り返し)の有無ですが、クラシック志向の貴兄はつけてください。個人的には、なしでいいんじゃないかと思っています。
インナーは吉田スーツ・オリジナルのロングポイント・カラーのシャツをカラー・クリップで留めるのも素敵ですが、ウィンザー公を真似て、リネン製のイタリアン・カラーのシャツをもってくるのもリゾート気分満載でいいです。色は明るいグリーンやブルー、ピンクとか。
パナマ帽をどうしてもというこだわりの貴兄には英国王室御用達ロック
のオプティモがおすすめです。価格は3万円ほどしますが、ボルサリーノにくらべたら安いものです。
1980年代のテレビドラマ「マイアミ・バイス」の頃のドン・ジョンソンはカッコよかったです。無精ひげがトレードマークでした。上質の服をクタ~と着こなすセンスは参考になりますね。「NINO CERRUTI AND THE STARS/RIZZOLI」より抜粋。私物。 |
'30年代のスーツにあえて'60年代スタイルを取り入れてみるわけです。お洒落で有名なフランク・シナトラもこの帽子をかぶってました。それに「うわあ~、キメてるねー」という無言の視線をかわしたいですし。
刈り込んだ口ひげは、クラーク・ゲーブルやデビッド・ニーヴン、ロナルド・コールマンにまかせて、2週間かけて「マイアミ・バイス」のドン・ジョンソン風(簡単にいうと無精ひげです)に仕上げます。
つまり'30年代調のスーツだからといって、その時代のスタイルにこだわり過ぎないほうがいいということ。むしろ'60年代とか'80年代のスタイルをミックスすることで、生きた化石にならなくてすむというわけです。
さて、肝心なのはどこで着るかですが、東京などの都心よりかはリゾートで着てもらいたいです。難しいようでしたら緑の多い場所とかがいいですね。
旧帝国ホテルならピッタリかもしれませんが、国内なら軽井沢あたりでしょうか? あるいは北海道の高級リゾートホテルなんかいいかもしれませんね。真夏でも着られそうです。
ほんと、「パーム スプリングス」を提案した吉田スーツに拍手を贈りたいです。カジュアル化が進むこの時代に、クラシックなスーツを提案するというのは勇気がいることですよ。興味のある方は直接店舗でご覧になるといいと思います。
パーム スプリングス スーツ 6万9300円(税込み)~、シャツ 1万395円(税込み)、ネクタイ 参考商品。/すべて吉田スーツ。 |
シャツ 1万395円(税込み)
ネクタイ 参考商品
商品のお問い合わせ先は、
【吉田スーツ】
http://www.yoshida-suit.com/
〒186-0011
東京都国分寺市本多2-1-1
TEL&FAX 042-323-8383
▼吉田スーツのサファリ・ジャケット「モガンボ」の記事ならこちら