スーツ・ジャケット/メンズファッションショップ情報

美しいシルエットを追求し続けるビスポークカッター テーラー&カッターが目指すもの

昨年暮れにオープンしたテーラー&カッター(TAILOR&CUTTER)。ビスポークカッターの有田さんのお店です。彼が目指しているスーツ作りの本質を取材できたと思います。興味のある人はどうぞ!

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

テーラー&カッター訪問


テーラー&カッターのロゴ
TAILOR&CUTTERのロゴマーク。とくに「&」が鋏になっていてお洒落! この鋏は英国のマーチャント(生地商社)ポーター&ハーディングと同じデザインだ。もちろん許可を得ての使用である。
昨年12月21日にオープンしたテーラー&カッター(TAILOR&CUTTER)。ビスポークカッターの有田一成さんに会うのはたしか4度目だ。

これまで20軒ほどテーラーの取材をしてきたが、これほど楽しみなのも珍しい。


鹿とシャンデリアが素敵です
店内は有田さんの趣味を反映していて、照明やテーブルなどはアンティークで揃えている。しかしガチガチのトラディショナルの雰囲気ではない。
場所は南青山の骨董通りをずっと歩いていった地下一階にある店舗だが、思っていたより広い。

白を基調にしていたア・ワークルームのときより、落ち着いた感じだ。インテリアはすべて有田さんの好みによるもの。

オープンまでわずかの時間しかなかったため大変だったそうだが、なかなかどうして趣味がよい。うまくまとまっている。


かなり探したという鹿
まず驚くのは壁に飾られた鹿の頭である。ヨーロッパの老舗テーラーや、貴族のカントリーハウスを彷彿させてくれる。ボクはこういう趣味好きです。
アンティークのシャンデリアやライト、テーブル、椅子が配置され、壁にはなんと鹿の頭が!「ここは英国貴族の別荘 !?」と思ってしまうほど。

しかし他はぐっと抑えて、けっして装飾過多ではない。どうやら「ショップというよりアトリエにしたかった」そうである。


バンチ(生地の見本帳)
生地は英国生地を中心に充実している。じっくりと時間をかけて生地を選びたい。
生地はハリソンズ・オブ・エジンバラなど、英国ものを中心に揃えているが、バンチ(生地の見本帳)が山積みされているだけで、大げさな反物はない。

テーラー特有の敷居の高さは感じられないのだ。


壁に飾られたハリソンズのバンチ(生地の見本帳)
壁一面に飾られたハリソンズのバンチ。伊勢丹でエディアールの紅茶缶を見て以来の感動です! やっぱり赤色は強烈ですねー。まあ、日本中のテーラーを探しても、こんなにまで飾っているのはここだけでしょう(笑)。
照明はやや暗めだが、壁一面に飾られた真っ赤なバンチが効いていて、明るさを演出している。

これらはすべてハリソンズ・オブ・エジンバラのデッドストックもの。生地マニアが見たら欲しがること間違いなし! ボクも欲しい!


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