マフラーによく使われる素材とは
ラムウール100%の生地。ジョンストンズ オブ エルギン社製。 |
まずはラムウール。生後約半年~8ヶ月くらいの仔羊の毛のことで、手触りはソフトで毛足は短め。
比較的よくマフラーに使われるが、意外と産毛量が少なく稀少価値が高い。
カシミヤ100%の生地。英国サボイ社製。 |
ヒマラヤ山麓カシミール地方原産のカシミヤ山羊の柔毛のこと。
現在は中国が主産地で、太さは12~14ミクロンと細く、2.5~5cmの長さが一般的。細く長くなるほど高級である。
手触りは柔らかく、ぬめり感があり、光沢があるのが特徴だ。内モンゴル産のチャイニーズカシミヤがもっとも高級とされている。
キャメルヘア100%の生地。スコットランド製マフラー。 |
カシミヤと同じく柔らかく、保温性に優れている。しばしば毛布で見かけるのもそのためだ。繊維の太さは19~23ミクロンで、長さは2.5~6.5cm。
ベビーアルパカ80%とシルク20%の生地。アイルランドのINIS MEAIN。 |
繊維13~18cmと長く、太さは22~34ミクロン。特徴はシルクのように滑らかで光沢がある。
単体で使われることは珍しくウールと混織することが多い。
ラムウールとよく混ぜてあるのがアンゴラだ。アンゴラはアンゴラ兎の毛のことで、光沢があり、ソフトな風合いだ。
繊維は長く2.5~10cm。縮絨性がないので抜けやすいのも特徴。原産地はトルコだが、現在は中国が主産地。他にドイツやフランスなども産地だ。
アンゴラと同じようにラムウールと混紡しているものにモヘアがある。昔から夏服地として親しまれているが、まれにマフラーでも見られる。
毛足が長く、シルクのような光沢があるところがアンゴラに似ている。ただしこちらはアンゴラ山羊の毛である。以前はトルコが主産地だったが、現在は米国テキサスや南アフリカが多い。