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箪笥に眠っていたドレスシャツを引っ張り出してみた! ’80年代~現在のシャツを考える(3ページ目)

'80年代~'90年代のドレスシャツを中心に、身頃の胸囲を測ってみた。その結果、現在のシャツはタイトフィットであることが判明した。お気に入りの'80年代製コンブリオも紹介! 懐かしながら読んでほしい。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

’80年代コンブリオの凄さ


'80年代製コンブリオ
'80年代の半ばに購入したコンブリオ。当時からコンブリオブランドはトラッド好きの人たちから一目置かれていた。
現在のコンブリオでもヨーク下にセンターギャザーを施したものがあるが、’80年代の半ばに購入したコンブリオもやはりギャザー仕様である。


ヨーク下のサイドギャザー
現在のコンブリオの一部にもギャザーは使われているが、昔からヨーク下にサイドギャザーを採用していたのだ。機能的にはプリーツと変わらないが、やはりこちらのほうが手間がかかる。
背中側のヨーク下を見ると、両サイドにギャザーが入りエレガントな雰囲気を漂わせている。

面白いのは前肩部分の両側にもギャザーが施されている点だ。これはけっこう珍しいと思う。


前肩付近のギャザー
最近では見ることがなくなった前肩付近のサイドギャザー。このシャツはかなりドレッシーなのでこのデザインを採用したのだろう。
素材が120番双糸のブロードクロスで、しかも前ポケットなし。

前立てはフレンチ・フロント、2つ穴の白蝶貝ボタン、芯地の入らない柔らかな衿という作りからも、まちがいなくセミフォーマル・シャツである。

だからギャザーだらけ(笑)なのかもしれない。


2つ穴の白蝶貝ボタン
いまでこそ、白蝶貝ボタンは当たり前だが、コンブリオは20年以上も前から採用している。とくにこの2つ穴ボタンはとてもエレガントだ。
いまこれだけエレガントなシャツを作れるシャツ屋がどれほどあるのだろうか。

’80年代はDCブランドを筆頭にユニセックスなソフトシャツが多かったが、ガチガチのハイカラーに食傷気味のボクからすると、懐かしい気分でいっぱいだ。


当時流行のナローカラー
当時流行ったソフトなナロー気味のカラー。120番双糸という番手の細さも魅力である。
当時の芯なしのソフトカラー型で、衿腰4.5cm。しっかりとした縫製技術で、胸囲110cm以下のタイトフィットなシャツを作ってもらいたい!

もちろん120~140番双糸の高級インポート生地を使って。


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