80年代トラッドブランドの旧ロゴマークと言えばこれだ!
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トラッドブランドの旧ロゴマークと言えばこれだ!今は貴重なものも…
1980年代の懐かしいトラッドブランドのロゴマークを紹介。とくに思い入れのあるブランドを選んでみました。なかにはもう消滅してしまった(と思われる)ブランドもあり、いまとなっては貴重なものも! ただ懐かしがるだけでなく、もう一度トラッドブランドのよさを見直してみたいですねー。
第1位 トラッドブランド「バーボン」の旧ロゴマーク
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テイジンメンズショップのオリジナルブランドとして、'80年代に人気を博した。デザインがすごく大人っぽく、ブルックス・ブラザーズよりカッコいい
トラッド好きには有名な、、テイジンメンズショップのオリジナルブランドがバーボンだ。現在このブランドはなくなってしまい、ちがうオリジナルブランド名になっているみたいですね。テイメンといえば、よく大阪のショップに行っていました。たしか梅田のナビオに入っていたと思う。
このブレザーは'80年代半ば~後半に吉祥寺パルコのテイメンで購入したもので、3つボタン段返り、センターフックベントの典型的なI型。テイメン好きのボクとしては残して欲しかったブランドですねー。デザインも大人っぽくて大好きです。
第2位トラッドブランド「グレンオーヴァー」の旧ロゴマーク
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こちらも'80年代のグレンオーヴァーのロゴマーク。文字だけのタイプもあるがだんぜんこっちがいい。ここのシャツはカッコよかった
グレンオーヴァーのシャツは首まわりと袖丈のサイズが合っていたので3枚ほど持っています。シャンブレーやヘリンボーンなど、凝った生地が気に入っており、当時よく着ていました。デザインも洗練されていました。
じつはこの会社に入りたくって'87年の暮れに面接を受けたことがあります。Y・アカミネで有名な赤峰氏も当時は面接官のひとりとしていらっしゃいました。もちろん落ちました・・・。その後しつこく中途採用を狙ったのですが、もちろん落ちました・・・。そんなこともあって、とても思い出のあるブランドなのです。
このシャツはたぶん'80年代後半にテイメンで購入したものですね。ロゴマークも他にブランド名だけのタイプもありますが、これが一番好きです。久しくグレンオーヴァーの名前は聞いていません。
第3位トラッドブランド「シェットランド・フォックス」の旧ロゴマーク
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靴のロゴマークが消えていたので箱の蓋を撮影しました。なかなか英国調でいいでしょう。箱の中身はストレート・チップで、'86年当時で3万円くらい
1982年に現リーガルコーポレーションが、日本製靴時代に発表したオリジナルブランド。国産ものと英国製のものがあり、当時として高額商品でした。日本ではテイメンで買えました。海外にも輸出されていたようで、現在ほぼ消滅ブランドのようです。最近、関西のイタルスタイルが復刻モデルを出していました。
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蓋の内側にはギャランティが貼ってあり、製造責任者と思われる担当者のサイン入り! シェットランド・フォックスの復活を祈りたい。
第4位トラッドブランド「キー・ウエスト」の旧ロゴマーク
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シンプルながらセンスを感じさせるキー・ウエスト。'87年頃に購入したツイードのジャケットに付いていたロゴマークです。シャツとパンツも持っていました。
このブランドは、元VANの社員たちによって創立したブランドだったと記憶する。当時としては珍しくインポートの生地を使うなど、ちょっとミーハーなトラッド少年の心をしっかりつかんでいました。つかまれたのはボクでして、'87年頃に代官山あたりのショップでツイードジャケットを買いました。しかも定価で!
それ以前の'85年頃にも大阪でモヘア入りのサマーウールのパンツを買った覚えがあります。たしかこちらもインポートの生地でした。キー・ウエストという響きだけでワクワクしたものです(涙)。最近聞かなくなって寂しいですね。
第5位トラッドブランド「エーボン・ハウス」の旧ロゴマーク
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シャンタル・デュモ時代のロゴマークですね。英国と馴染み深い動物たちが描かれていて、エーボン・ハウスの方向性が明確で大変よろしい。製品は'80年代半ばに購入したオックスフォードのボタンダウン・シャツ!
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シャンタル・デュモ時代の旧ロゴマーク。その後新しいデザインに変更されたが、オールドファンにはこちらの古いタイプが馴染み深い。
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エーボン・ハウスのアウトドアブランドがこのアーガイルクラブ。デザインもいいけど、名前が好きですね
第6位トラッドブランド「エディー・バウアー」の旧ロゴマーク
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絶対に昔のロゴマークがいいのがエディー・バウアーだ。背景の山々がいいではないか! ほんと旧ロゴのファンは多いですよ。
ご存知、シアトル発アウトドアブランドのエディー・バウアー。こちらはまだ本格的に日本上陸する前の旧ロゴマークです。'80年代のエディー・バウアーといえば鞄が有名で、株式会社エディスが製造(あるいは輸入?)していました。
最初に購入したのは'88年頃で、3ウェイバッグでした。とにかく丈夫で使いやすく最高でしたね。長い間使っていました。現在のビジィ・ビーバーに通じる機能性と耐久性があったと思います。旧ロゴ最高です!
第7位トラッドブランド「チャーチ」の旧ロゴマーク
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ほとんど現在のものと変わらないチャーチ。ミラノの都市名が記されていないのがポイントです。このタイプはオールドチャーチと呼ばれ現在でも根強いファンがいる。
今回紹介しているロゴマークのなかで、このチャーチのみ'90年代に購入したもの。ただし現在のものとは異なり、ミラノの都市名が入らない旧チャーチです。チャーチといえばトラッド靴のなかでも憧れのブランドだっただけに買ったときは嬉しかったですよー。「やっと買えた」といった感じでした。新宿の三越南館が閉店するときにセールで購入。
現在は木型も変わったようですが、チャーチはチャーチです。いつまでも英国靴の基準でいてほしいですね。ちなみに製品は木型NO.73のモンクストラップ『ピカデリー』です。
第8位トラッドブランド「ポロ バイ ラルフローレン」の旧ロゴマーク
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ラルフローレンのなかでも装飾性の高いロゴマークでしょう。ボクのもっている数少ないラルフの一枚で、ヒッコリーストライプとの相性もいい。
'87年頃購入したヒッコリーストライプのデニムシャツのロゴマークです。アメカジブームのときですら紺ブレを買えなかった人間ですから、ラルフへの憧れは現在でも強いですね。ほとんどコンプレックス!(笑)。
ボクのもっている数少ないラルフです。コレクターでないから詳しくはわからないけれど、けっこうこのタグ珍しいのでは? 初めてラルフの製品を見たのは大阪の阪急百貨店だったと思います。たしか1984年でした。まあ、当時から高額でしたよ。
第9位トラッドブランド「ドン・ブラザーズ」の旧ロゴマーク
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こちらは対照的にシンプルなデザインのドン・ブラザーズ。こういった普通のタイプも好きです。
これは'80年代の半ばに、テイメンで買った1本だったと記憶します。プリントではなく織りのドット柄だったので大切にしていました。当時よくアラン・フラッサーのグレンチェック・スーツと合わせて着用していましたね。このブランドのことはほとんど知りませんが、直球勝負のシンプルなロゴは好感がもてます。
第10位トラッドブランド「ベイカー・ストリート」の旧ロゴマーク
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手書きのサインをそのままロゴマークにしてしまったようなベイカー・ストリート。シアサッカーのシャツにはぴったりですねえ。夏休みをイメージさせる素朴さが魅力です。
サンヨーベイカーが手掛けていたブランドです。同社からはチェビアットというブランドも出ていて、そちらのジャケットももっていますが、この手書き風の素朴なロゴマークを選びました。
'88年頃のシアサッカーの半袖シャツに付いていて、ロゴマークとの相性もよく、爽やかな夏を感じさせてくれます。よくこれを着て海水浴場に行きました。あと、夏物ではガントというブランドが好きでした。
トラッド精神は不滅です!
バブルがはじけた頃から、グランジやワークスタイル、ヒップホップといったストリートファッションが台頭し始め、トラッドブランドは衰退していきました。'80年代後半のアメカジ&インポートブームのときは、とりあえずもちこたえたものの、現在では'80年代に勢いのあったブランドも風前のともし火です。この“トラッド”という言葉すら嫌がるブランドもあり、トラッドは死語になりつつあります。
しかし'80年代初頭にアイビーやトラッド、プレッピーを、ただのファッションやブームではなく、米国東海岸の、あるいは英国の文化だと信じていたボクにとって、次々と懐かしく、憧れのブランドが消滅していく姿はあまりにも忍びない。
そんなこともあって今回はこんなレトロな企画を考えたわけです。ここには「ブルックスもJ・プレスもVANも、そしてポール・スチュアートもないではないか」とお叱りを受けそうですが、古いロゴマークのデザイン性と個人的な思い入れで選んだので勘弁してやってください(笑)。
清潔感って大切だと思う
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ケイリー・グラント。1979年2月5日第1刷発行。芳賀書店。当時中学生のボクがアイビーに出会い、着こなしの勉強のために買った写真集。ほんと毎日パラパラ見てましたね。ニートな着こなしの大先生です。現在発売しているか不明。古書店で探したほうがいいかも。
現在、セレクトショップなどのスーツはとてもカッコよく、それはそれで好きなのですが、街中の若い世代の服がカジュアルすぎて嫌悪感を抱いてしまいますね。'80年代がいかに清潔感漂うファッションだったか再認識させられます。
コインローファーとケントの櫛が必須アイテムだった元トラッド少年にとっては、かなりキツい世の中です(苦笑)。まあ、いつか若かりし頃のケイリー・グラントやジョージ・ハミルトンのような10代が現れてくれることでしょう。
※ここで紹介したブランドは著者の私物から撮影したものです。すでになくなっているものもあります。メーカーへの問い合わせはおやめください。
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