こだわりのディテールを徹底チェック!
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もはや高級シャツの証となった白蝶貝の分厚いボタンがフロントと袖口につく。糸はほつれにくいようにクロス掛けで留められている。 |
ボタンは
白蝶貝の特厚ボタン という贅沢さ! クラシコイタリアのブームとは関係なく、上質のシャツを象徴するのが白蝶貝ボタンなのだ。なんと厚さ4mm! 個人的には「ここまで分厚くなくても」と思ってしまうが、分厚いのもそれはそれでお得感があって嬉しいものではある。
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背中のヨークの中心から左右にバイヤスで分割されている。トラッドブランドのドレスシャツには見られる仕様だが、安いシャツやカジュアルシャツではまずお目にかかれない仕様だ。それだけこだわっているということ。 |
背中を見るとショルダーヨークが中心で分割されており、生地が
バイヤス取り になっている。これは生地の方向性と肩のラインとを合わせることによって、シルエットが崩れないように工夫されているのだ。安いシャツには見られない仕様のひとつだ。
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ヨークの下に施されたギャザー。ちょうど左右の肩こう骨の間の凹部分に配することで、背中にギャザーが当たらないように工夫されているのだ。 |
そのヨークの下には
センターギャザー が施されている。一般的によく見るのはヨークのセンターかサイドにたたまれたプリーツで、これらはカジュアルなシャツに用いられることが多い。
『コンブリオ』はセンターギャザーにすることで、よりクラシックな雰囲気を演出しているのである。もちろんこちらのほうが時間のかかる面倒な作業である。
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補強布もいろいろあるが、コンブリオは蛙の水かきのような三角ピースを採用している。同じ素材であるところもさりげなくて好感がもてる。 |
前身と後ろ身を合わせる裾には補強布の
三角ピース(ガゼット) がつく。各メーカーによって個性が出るところだが、『コンブリオ』は蛙の水かきのようになっている。ここぞとばかりに個性的な意匠にするのではなく、さりげないところが老舗メーカーらしい。
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衿やフロント、カフス付近での1インチあたりのステッチ数は、なんと25針ピッチステッチを実現している。これは非常に細かなステッチだ。 |
縫製では技術的に高いレベルが必要とされる本縫い巻伏せを採用し、
1インチ(2.54cm)あたりのミシンステッチは、25針ピッチステッチ を実現している。一般的には18針あれば高級シャツといわれており、この数字から、どれほど細かいステッチワークなのか理解してもらえるだろう。
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