マウンテン・パーカを再び着よう
|
マウンテン・パーカの基準にして、最高の作りを実現したシエラ・デザイン。ポケットの多さが役立ちます。おそらく1980年代製。 |
ある世代にとって、この
「マウンテン・パーカ」(以下マウンパ)はもの凄い威力をもつ呪文のようなものだ。とくに’70年代の
ヘビーデューティーや’80年代前半の
第2次アイビーブーム、同じく’80年代後半の
アメカジをかじった人たちは、マウンパと聞いただけで気分が高揚するはずだ。
そんなボクも’80年代の中頃に、『
ウールリッチ 』と『
エルエルビーン 』のどちらにするか迷いに迷ったことを思い出す。けっきょく「ウールリッチ」を買って、10年以上はとにかくよく着ていた。糸がほつれると針でチクチクやったり、それはそれは大切にかつ乱暴に着ていました。
|
地図などを入れるために考案された背中の大型ポケット。これにより保温効果も上がるのだ。もちろんフード付き。 |
マウンパのなかでも、とくに有名なのが他社に先駆けて1968年に発売された『
シエラ・デザイン 』(シエラ・デザインズとも呼ぶ)の60/40(ろくじゅう、よんじゅう)パーカである。つまり
60%のコットンと40%のナイロンのこと で、タテ糸にコットン、ヨコ糸にナイロンを使って織り上げた生地から命名している。
ヘビーデューティー派が大好きな本
|
ヘビーデューティー&アウトドアを日本に広めた両氏の名著。これを読まずしてマウンパを着るべからず。古本屋かネットで見つけてください。 |
さて、マウンパを知るにはこの2冊の本をぜひ読んで欲しい。イラストレーターの
小林泰彦さんの著書「ヘビーデューティーの本/婦人画報社/1977年初版」と、夕陽評論でお馴染みの
油井昌由樹さんの「アウトドアショップ風まかせ/晶文社/1985年初版」である。ともに新品では手に入らないはずだから、古書店やインターネットオークションで探すしかない。油井さんの方は伝説のショップ「スポーツトレイン」のことが詳しく書かれている。
次のページは、「シエラ・デザインの作りのよさを徹底チェック」します