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「夏、涼しいシャツ」あります!(2ページ目)

いよいよ夏本番です。スーツが暑くて仕方ない季節ですが、少しでも涼しく過ごすためにはネクタイを外すだけでなく、シャツの選びが肝心です。お洒落で、涼しいシャツ、あります!

池田 保行

執筆者:池田 保行

メンズファッションガイド

よく出来シャツなら涼しいです!

シャツ
トレンドを取り入れるのが上手いオリアンのシャツ。襟羽の程よい大きさが、一般的な日本人の顔の大きさとバランスいいのです。photo:石井幸久(m.m.blue)
まずはビジネス用ドレスシャツのスタンダードといっていいでしょう、オリアンのセミワイドカラーです。スリムフィットの名の通り、ほどよいフィット感でジャケットを脱いでもオフィスでスマート。しかもこれがジャケットを着たときでも、涼しい秘密でした。細身のシャツは、生地のダブつきが少ないので熱気がこもりにくいのです。生地の余りが多いシャツほど暑いということが分かると思います。

生地の組成はメッシュ状です。夏のビジネススタイルは素肌にシャツを着るのが基本(冬は寒いから、とTシャツを着る場合もあるでしょう)です。そのため風通しがよく、汗を吸い、さらに汗を発散乾燥しやすい素材なら着ていても涼しいのです。

スラブ糸を使っていると涼しいです

シャツ
カッタウェイカラーは、フォーマルスーツにも使われるシャツ。襟羽根先が上方を向いているので襟元がすっきりと見えます。photo:石井幸久(m.m.blue)
素材のアップを見て分かる通り、生地の表面に白い糸が浮かんでいます。これはスラブ糸といって、糸の太さが一定ではないものです。これで生地を織ると表面がややぼこぼことした風合いになります。生地目が詰まっていないので風を通し、汗の吸いもよくなります。夏素材として最適な、このメランジ調の生地は、パッと見では分かりにくいのですが、淡ブルーのシャツなら見つけやすいはず。見つけたら即買いをおすすめします。

カッタウェイカラーのシャツはノータイで襟元のボタンを開いても洒落て見えるため、クールビズにも相応しいといえるでしょう。

「ローン」生地だと涼しいです

シャツ
襟、袖を白地に切り替えしたクレリック。カジュアルにノータイで着るのもすっかり一般的になりました。photo:石井幸久(m.m.blue)
粗く織った平織り生地の一種で「ローン」という生地があります。縦糸と横糸の太さを変えて、細番手の高級糸「コーマ糸」を使って織られているので、ざらっとしたドライタッチが特徴的です。ブロードのつるっとした素材感とは明らかに異なり、夏のシャツ生地としてよく使われるものです。

しかしながらショップで生地を「ローン」と表記していることは稀です。そのため、「ローン」を理解しているスタッフがいる店で買えば、その店の信頼度が高いということになります。

ちなみに、もともとはフランス・ローン地方で織られた麻生地のことを指すものでしたが、英国にわたり綿素材でも「ローン」と呼ぶようになったそうです。ローンと非常によく似た生地で「ボイル」という素材があります。夏のシャツ生地として「ローン」や「ボイル」をきちんとお勧めできるショップとなら、一生つきあって損はないでしょう。


【お問合せ先】
ビームス F tel.03-3470-3946

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