今シーズンは、ラスティックなニットに注目!


アウトドアテイストや雪山系スタイルが人気の今季は、カントリーサイドをイメージさせるようなラスティックな(素朴な、質素な)素材感も注目されています。それを象徴するアイテムのひとつがニットです。

バルキーニットと呼ばれる肉厚なタイプや、新鮮なレイヤードスタイルが構築できるロング丈など、存在を思い切り主張するニットが今季の主流。さらに、そうした流れを踏まえつつも個性を演出するには、ほかにはないディテールが特徴のブランドを選ぶのが得策です。ということで、今回取り上げたいブランドがSIDE SLOPE(サイド スロープ)なのです。

技術力に裏打ちされた孤高のデザイン

SIDE SLOPE
アルパカにウールを混紡した上質な素材を使用し、1週間以上の手間暇を掛けて完成させるカーディガン。立体的なパターンの秘密は本文に。6万1950円(サイド スロープ/TNJ TEL: 03-6427-9622)Photo:石井幸久

毎日着る服こそ、上質でこだわりあるものを…。そんなシンプルな発想から生まれたのがSIDE SLOPE(サイド スロープ)というニットブランドです。トレンドを対従するのではなく、上質でリアルな物作りを信条として本質的なウエアにこだわっているのです。

自社工場を持つブランドだからこそ可能な手の込んだ作りは、大量生産の均一的なアイテムとは一線を画する完成度の高さ。卓越した技術から生まれる作品が評価され、世界中の著名なショップで取り扱われています。デザイナーの独創的アイデアと工場との密な関係も、傑作を生み出す要因のひとつ。ブランドのロゴには、「作り手のハートを届けたい」という情熱も込められています。

デザイナーのワキサカ氏は、大手アパレルメーカーでメンズデザイナーとして活躍した後、数多くの日本有名ブランドの黒子役としてニットウェアの企画・生産に携わっていた人物。そして2005年、メンズファクトリーブランドSIDE SLOPE(サイド スロープ)を立ち上げ、イタリアのミラノを拠点として世界マーケットへ本格参入しました。自社工場の熟練された技術力や各国から厳選した素材の特徴を生かして服作りを追求しています。

意外な加工が効果的なバルキーニット

上の写真は、ケーブル編みの凹凸感が温かみを感じさせるカーディガン。実はこれ、凹んだ部分にスプレーで色を載せて陰影を強調しています。柄を立体的に仕上げるために手編みした上で、手作業で色を付けているのです。気の遠くなるような工程は、自社工場だからこその芸当。一枚を作り上げるのに1週間以上の時間が費やされた珠玉の一枚なのです。

次のページでも、SIDE SLOPE(サイド スロープ)らしいニットをまだまだ紹介します。