喪中の場合は「寒中見舞い」でご挨拶を
松の内が明けたら、寒中見舞いを。喪中はがきの代わりに出す場合の文面はどうすべき?
<目次>
そもそも寒中見舞いとは
寒中見舞いはがき
ちなみに寒中とは、二十四節気の「小寒(しょうかん)」と「大寒(だいかん)」にあたる期間で、寒の入り(1月5日)ごろから立春の前日(2月4日)ごろまでを表します。節分を過ぎると立春になりますので「寒中」ではなく「余寒」を使用します。寒中見舞いは松の内を過ぎてから(1月7日以降、1月15日以降とする地域もある)1月下旬までを目安に投函するのが一般的です。
喪中時に寒中見舞いを出す際の注意
寒中見舞いは暑中お見舞いと同じ季節の挨拶ですから、厳密な決まりごとはありません。そうはいっても、使われる言葉や文例はある程度決まっています。知人・友人でもフォーマルな文体でまとめたほうが無難ですし、年賀状とは違う落ち着いたデザインで仕上げたほうがよいでしょう。白黒でなくてもかまいませんが、派手になりすぎないように、さわやかな雰囲気でまとめます。写真やイラストはOK! ただし初詣や日の出など正月をイメージする写真、干支など年賀状の定番である絵は使用しません。「冬」や「早春」を連想する花、草木、風景、また愛犬&愛猫、子どもの写真などを入れることも大丈夫です。
寒中見舞いには余った年賀状を使用せず、一般の私製ハガキに書いて出します。「拝啓」などの頭語や「敬具」などの結語は不要です。
文例:喪中の方へのご挨拶として
■文例1寒中見舞い申し上げます。
ご服喪中との由を賜り、年頭のご挨拶を失礼させていただきました。
静かにご越年のことと存じますが、向寒の折、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
寒さが一段と厳しくなります折柄、何卒お体を大切にお過ごしください。
■文例2
ご服喪中と存知、年頭のご挨拶はご遠慮させていただきました。
○○様がご逝去なさって○カ月、ご家族の皆様はお寂しい毎日をお過ごしのこととお察しいたします。
○○様には生前大変お世話になりながら、お返しもできずにお別れすることになってしまいました。
今はただご冥福をお祈りするばかりでございます。
厳寒の折、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
文例:喪中と知らず年賀状を出してしまった場合のお詫び
■文例1寒中お見舞い申し上げます。
○○様ご逝去のこと、存じ上げなかったとはいえ、新年のご挨拶を申し上げ失礼いたしました。
遅ればせながら、謹んで哀悼の意を表します。
寒い日が続きますが、皆様お身体を大切にお過ごしください。
■文例2
このたびは○○様がご逝去との由を承り、驚いております。
ご家族の皆様はお寂しくご越年のこととお察し申しあげます。
平素ご無沙汰をしておりますばかりに、○○様のご逝去の報に接し誠に驚いております。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
時節柄、どうぞ御身大切にお過ごしください。
文例:喪中の告知と欠礼のお詫び(遺族側)
■文例1寒中お伺い申し上げます。
喪中のため、年頭のご挨拶を差し控え失礼いたしましたが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
■文例2
寒中お伺い申し上げます。
向寒の折、皆様にはお変わりございませんか。
喪中のため、年頭のご挨拶を遠慮させていただきました。
本年も何卒よろしくご厚誼のほどお願い申し上げます。
■文例3
寒中お見舞い申し上げます。
新年早々、お年賀ありがたく頂戴しました。
当方からご挨拶申し上げるべきところ、喪中につき遠慮させていただきました。
なお本年も相変わらずよろしくお願い申し上げます。
■文例4
寒中お見舞い申し上げます
このたびは年頭のご挨拶ありがとうございました。
実は昨年○月○日に○○(続柄・故人の名前)が他界し、服喪中のため年末年始のご挨拶は差し控えさせていただきました。
ご通知が遅れましたこと、どうぞお許しください。
本年もご厚誼のほどよろしくお願い申し上げます。
文例:故人宛の年賀状に対する返礼(遺族側)
■文例1寒中お見舞い申し上げます。
年頭のご挨拶をいただき有りがとうございました。
○○(続柄・故人の名前)は昨年○月○日に他界いたしました。
旧年中にお知らせ申し上げるべきものを、年を越してしまいました非礼をお許しください。
故人が生前に賜りましたご厚情に深く感謝するとともに、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
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