男の腕時計/スイスの老舗高級ブランド

新生「ダ・ヴィンチ」で飛躍するIWC(3ページ目)

スイス時計界で独自の地位を占めるシャフハウゼンのIWC。今年の話題はなんといっても「ダ・ヴィンチ」の新コレクション。創業140周年を来年に控え、あらためて「技術のIWC」を印象づける傑作だ。

執筆者:菅原 茂

サンテグジュペリ記念モデル第2弾も注目

今年の新作から、もう一つ取り上げるならば、パイロット・ウォッチ・シリーズから登場したサンテグジュペリ記念モデルだ。

IWC「パイロット・ウォッチ」3モデル
「パイロット・ウォッチ・オートマティック“アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ”」。自動巻き、パワーリザーブ表示付き。1929本限定。左:18KWGケース、限定250本、226万2750円。中:18KPGケース、限定500本、187万9500円。右:SSケース、限定1178本、58万8000円

IWCは昨年、フランスの有名な作家にして、偉大なパイロットでもあったアントワーヌ・ド・サンテグジュペリを称えて特別限定モデルを発表して話題になった。今年の第2弾は、彼の初の小説『南方郵便機』の発表年に合わせて1929本の限定。第1弾と同様、プラチナ・モデルを1本だけ作ってオークションにかけ、収益をアルゼンチンの恵まれない子どもたちを支援する慈善団体に寄付されることになっている。

このモデルの特徴は、大きなパワーリザーブ表示にあり、44mmケースをはじめ、通常のブラックとは一味異なるタバコ・カラーの文字盤、視認性の高い夜光の数字や針などは、第1弾モデルと同じ。アントワーヌの“A”のサインが、日付表示の脇に置かれ、印象的なアクセントを添えている。

IWCがパイロット・ウォッチの研究開発を進めていた頃は、まさに航空時代が本格的に幕を開けた頃。同じ頃にサンテグジュペリは、フランスから西アフリカを経て南米へと至る、壮大な空路の開拓に活躍したことはあまりにも有名だ。パイロット・ウォッチは、そんな時代への時間旅行に誘う、ロマンあふれる腕時計だ。

【問い合わせ先】
IWC
TEL03-3288-6359
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