筋トレ・筋肉トレーニング/ストレッチ・エクササイズ

足のむくみを解消するストレッチ…むくむ原因とストレッチのポイント

ふくらはぎがむくんで、足がだるい……こんな方も多いのではないでしょうか。そんな方に、むくみの原因と、むくみ解消ストレッチをご紹介します。ウォーキングなどの適度な有酸素運動や、お湯に20分程度つかり、体全体の血行をよくするのも効果的です。

執筆者:柴田 明

足のむくみを解消するストレッチ

足のむくみを解消するストレッチ

足のむくみを解消するストレッチ

「長時間デスクワークで夕方になると足がむくんでだるい」「ふくらはぎがむくんで、足がだるい」寒い季節になるとこんな方も多いのではないでしょうか。そんな方に足のむくみを解消するストレッチ方法をご案内します。
   

足がむくむメカニズム

ふくらはぎの筋肉
これらの筋肉のポンプ機能を回復させればむくみが解消されます
人間の体には動脈と静脈があります。動脈は酸素が豊富な血液を全身へ送る血管。静脈は、体内の二酸化炭素を含んだ血液を心臓に送り込む血管です。心臓から出て行く時に利用される血管が動脈、戻る時に利用されるのが静脈です。

さらに、体内に沈殿した老廃物を排泄する為に静脈へ送る働きをするリンパ管があります。むくみやすい、ふくらはぎの筋肉は歩くだけでなく、立っているだけでも使うため疲労物質が溜まりやすいのです。

足がむくんでいる状態とは、リンパ管から静脈に筋肉に溜まった疲労物質を送り込むことができず詰まった状態です。また、ふくらはぎは心臓に対して下にあるため、長時間座っていたり、立ちっぱなしが続くと、老廃物は重力の加減で下へ行き、吸い上げる力が弱いと、そこに溜まってしまいます。
 

足がむくむ原因

●ふくらはぎの筋力の低下
筋肉は血管やリンパ管を収縮させ、循環させるポンプの役割もします。運動不足でふくらはぎの筋力が低下したり、座っている時間が長くふくらはぎの筋肉を収縮させる事が少ない状態が長く続くと、リンパ管から静脈への疲労物質の運搬が少なくなり、どんどん疲労物質が溜まっていきます。

●体液が濃くなっている
リンパ管や血管の中を通る体液の濃度が濃いと、リンパ管の中の老廃物が排泄されにくくなります。配水管に泥水を流すのと、水を流すのでは水の方が流れやすいのと同じ理由です。辛いものや味が濃い食べ物は良くないというのはそのためです。

●長時間座っている状態が続く
ふくらはぎの筋肉への刺激が少ないと、血液を心臓に戻すポンプを緩めた状態のままになります。そして筋肉にある疲労物質がリンパ管を通して血液に運ばれず、むくんでしまうのです。
 

ふくらはぎをストレッチすればむくみは取れる

骨盤や膝、足首の歪みも血管やリンパ管を圧迫し、むくみの原因となりますが、基本的にはふくらはぎの筋肉のポンプ機能を回復させればむくみは解消されます。筋肉のポンプ機能が働けば、静脈を通して、疲労物質が運ばれ、溜まっている部分のむくみが解消されるのです。

ウォーキングを週3回20分ずつ程度行ったり、30分程度お湯につかったり、マッサージを受けたりするのもむくみ解消に効果的なのですが、一番手軽なのがストレッチです。
ふくらはぎのストレッチをして、筋肉を伸ばせば、ポンプ機能が回復して、むくみが解消されてきます。

足のむくみを解消するにはリンパ管から静脈に疲労物質を送り込むシステムを改善してあげればよいのです。その方法の一つとして次にご紹介するふくらはぎのストレッチがあります。ふくらはぎのストレッチが効果的な理由を足がむくむ原因から考えてみましょう。
 

ストレッチのポイント

・痛みが出る所まで伸ばさない。
・自然な呼吸を続けて、息を止めないように注意する。
・1つのポーズを20秒~30秒続ける。
・時間があれば基本ストレッチ2種目を2~3セットずつ行う。余裕がある方は応用ストレッチ2種目も行うと効果的です。
これらのポイントに気をつけて、ストレッチを始めましょう!
 

腓腹筋の基本ストレッチ

ストレッチ
足を大きく前後に開き、前膝を曲げましょう。爪先は正面を向くようにします
足を前後になるべく大きく開きます。爪先は両足とも正面を向いているようにしてください。両手を前膝の上におきましょう。この状態から、前の膝を曲げて行きます。この時に後ろ足の踵をしっかり床につけて膝を曲げないように注意してください。
※写真のように両手で壁を押して後ろ足踵を、腕からおさえつけるようにするとよりふくらはぎがストレッチされます。
 

ヒラメ筋の基本ストレッチ

ストレッチ
後ろ膝を曲げて、足首側の伸びを強調しヒラメ筋をストレッチします
足を前後になるべく大きく開きます。爪先は両足とも正面を向いているようにしてください。両手を前膝の上におきましょう。前の膝を曲げて行きます。(ここまでは上のストレッチと同じです。)

この状態から、後ろ膝も曲げます。膝を曲げる事で、膝側の伸びが弱まり、足首側のヒラメ筋がストレッチされます。
 

腓腹筋の応用ストレッチ

ストレッチ
片膝を伸ばして、爪先を手前に引き付けましょう
座って、片膝を伸ばします。手で爪先をつかみ、体の方へ爪先を引っ張りましょう。
※これと同じポーズで膝を曲げれば、ヒラメ筋がストレッチされます。
 

ヒラメ筋のストレッチ

ストレッチ
立てた側の膝に上体をかぶせます
左足を床につき、膝を立てます。右足は膝を床につけ寝かせるようにします。膝を立てている側の左ひざに上体をかぶせて、その重みで徐々にふくらはぎを伸ばしていきます。 踵を床から離さないように注意しましょう。反対側も同様に行いましょう。

足のむくみを取るためにストレッチだけでなく、ウォーキングなどの適度な有酸素運動や、お湯に20分程度つかり、体全体の血行をよくするのも効果的です。ストレッチにこれらの方法を加えればむくみ解消にさらに役立ちます。ぜひストレッチにプラスして試してみてください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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