有酸素運動を効果的に行いましょう

自転車やランニング、水泳など有酸素運動と呼ばれるものは様々。どの運動も脂肪をエネルギー源とする有酸素運動として効果的なのですが、漠然とやっていると運動強度はどんどん下がってしまい、消費カロリーが少なくなってしまいます。そこで、今回は脂肪を燃焼させために有酸素運動をより効果的に行うためのポイントをご案内します。

有酸素運動ってどんな運動?

ランニング
ランニングや自転車、水泳など長く続けられる運動が有酸素運動です
有酸素運動とは、酸素を消費し充分な呼吸を確保しながら行う運動です。有酸素運動は脂肪をエネルギー源とする運動と言われています。

運動を続けると、筋肉には疲労物質である乳酸が溜まってきます。そこで呼吸で取り入れた酸素と血液中の脂肪と乳酸が合成されると、乳酸が取り除かれ再度筋肉を動かすエネルギーとなり運動が続けれます。乳酸を除去し再エネルギー化するために脂肪が燃焼されるのです。

運動強度は高ければ高いほど良いわけではありません。強度が高く、きつ過ぎる運動だと呼吸が続けられなくなり乳酸がエネルギー源として再合成されるより先に回復能力が追いつかない状態となり、筋肉が乳酸でいっぱいになり動かせなくなってしまうからです。

反対に運動強度が低い、楽な運動では酸素を多く血中に取り込めないため、乳酸は生成されず、酸素を体に取り込む量も少ないため脂肪が効率よく燃焼しません。効率よく脂肪を燃焼させるには適度な運動強度で行うことが必要なのです。

心拍数で運動強度を保つ

■脂肪が効率よく燃焼する心拍数は最大心拍数の60%~80%
適切な運動強度を知るためには心拍数を活用します。心拍数は運動の強度に対応して上昇していくので心拍数が一定=運動強度が一定という事になります。より効果的に有酸素運動を行うには、物理的要素であるスピードやピッチよりも、生理的要素である心拍数で強度を一定の割合でコントロールしていく方が体力に差がある場合でも適切な運動強度を保つ事ができるので効果的です。

その時に脂肪が効率よく燃焼するターゲット心拍数(目標心拍数)は最大心拍数の60%~80%。体力に不安がある方は60%、普通の体力だと思われる方は70%。体力に自信がある方は80%の運動強度で行うことをお勧めします。

■最大心拍数の求め方
運動負荷を徐々に上げていき、もうこれ以上がんばれない時の心拍数が最大心拍数(HRmax)です。正確にはランニングマシンなどでこれ以上は運動を続けられないオールアウトまで追い込んで、最大心拍数を求めるのですが、なかなかこのような測定をする機会はありません。

実測以外でも次のような計算から、最大心拍数を大雑把に推定することができるので、一般的にはこの方法で最大心拍数を求めます。

最大心拍数=220-(年齢)
これに先程説明した脂肪を効率よく燃焼するための割合をかけて目標心拍数を設定します。まとまると次の式になります

最大心拍数×(運動強度60%~80%)=脂肪燃焼効率が高い心拍数
35歳の男性が運動強度の70%で運動を行う場合は
・最大心拍数 220-35=185
・脂肪燃焼効率が高い心拍数 185×0.7=130 となります。

運動中の心拍数の測り方

■心拍計を使わない場合
心拍計を使わずに心拍数を計るには、手首に指を当てて、1分間の脈拍を数えます。10秒間の脈拍を数えて6倍してください。但し運動中に心拍数を測定するのが難しい、測定誤差が出やすいなどの理由から用意ができるようでしたら心拍計を、用意できないようであれば後ほど説明する、呼吸から運動強度を知る方法を参考に心拍数を推定することをお勧めします。

■心拍計(ハートレートモニター)を使う場合
心拍計
胸に巻いたバンドから受信機になっている腕時計に心拍数を送るタイプが主流です
運動しながら心拍数を測定するのは、なかなか難しいもの。運動中、心拍数を正確に測るには心拍計が便利です。心拍計には手先で測定するタイプや胸にバンドを巻きそこから電波で時計に表示するタイプがありますが、正確に測るなら、胸にバンドを巻くタイプをお勧めします。

呼吸からわかる運動強度

主観的強度
山地啓司著 運動処方のための心拍数の科学 大修館書店より
心拍数を元に運動強度を決める方法を今までご案内しましたが、呼吸によっても大雑把な心拍数がわかります。これが主観的運動強度です。右の図をご覧になってください。この図の一番右にある強度×10倍がおおよその心拍数となります。

私が心拍計を使い各強度で運動を行った感覚では、「強度13 ややきつい」では話を続けていると息が上がるような運動、「強度15 きつい」で息が切れ始めます。さらに「強度17 かなりきつい」で呼吸が苦しくなり始め、「強度19 非常にきつい」で息が上がり運動を続けられなくなります。

心拍計がない方は、自分の呼吸に注意して、運動を続ければ運動強度を一定に保てます。

20分以上を目標に!10分ずつ小分けにしてもOK

目的が脂肪を燃焼させることを目的とする場合は、連続して20分以上を目標に運動します。20分以上行えば乳酸を再エネルギー化するための脂肪が血液中に送り込まれ、脂肪がエネルギー源として使われ始めます。

運動している時間が長ければ長いほど、消費カロリーが増える=脂肪が燃焼するので、時間が取れる人は1時間以上続けてもいいのですが、無理は禁物です。はりきって長時間やって、しばらくお休みというより、毎日少なくても、一定時間を地道に行うことが大切です。

連続で10分程度の有酸素運動が効果を得られる最低ラインといわれています。ですから忙しくて時間のない人は、1日10分でも有酸素運動をしておけば、最低限の運動はしていることになります。このような日はいつもより10分、通勤時に遠回りして歩いくと無理なく運動が続けられます。

最近の研究では、10分の有酸素運動を1日のうちで2回行っても、連続で20分運動したのと同様の効果があるとされています。忙しい方にはまとめてやるより、このような方法で運動を続ける方が適しているのかもしれません。

週3回以上が目安

有酸素運動は週に3日でも充分効果があると言われています。もちろん、それ以上行うのも構いません。ただし注意して頂きたいのは、1時間の有酸素運動を「週に1日」まとめて行うよりも、たとえば月・水・金など、1日20分の有酸素運動を「週3日」に分けて行う方が効果的です。

分散して行う事により、前回の運動の効果が薄れる前に次の運動が行えるため、運動効果を積み上げていくことができるからです。こうする事で体脂肪燃焼はもちろんのこと、心肺機能も効率よく鍛えられます。

いままで運動してこなかった人が突然有酸素運動を始めた場合、筋肉痛になる場合があります。そのときは筋肉痛が取れるまで休みましょう。運動の強度が強すぎたり、速すぎたり、時間が長すぎることが原因なので、調節する必要があります。

また、極度に疲れていたり、睡眠不足のときも無理に運動せずに、ゆっくりと休みましょう。週に3日でも充分効果があると思えば1日休んでも十分に挽回できるので安心してください。

どのような種類のエクササイズも一番大切なのは長続きさせること。どんなエクササイズであれ長続きさせられれば効果も自然と現れてきます。それに、効率よく行い脂肪の燃焼が促され体型が変わればさらに運動が楽しくなってくるはず。有酸素運動の強度や時間、頻度を見直して体脂肪を思いっきり燃焼させましょう!

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※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。