プジョー/プジョー

クーペ&オープンで“妄想”が広がる308CC

ハイブリッドばかりが話題の今だからこそ、乗っていて・あるだけで楽しいクルマを乗り倒そう。そんな反骨心がわきあがる、クーペ・カブリオレのプジョー308CCと一週間つきあってみました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

今だからこそ乗りたい“屋根開きプジョー”

プジョー308CC
フロントとボンネット以外は専用デザインが採用されたエクステリア。フロントバンパーはGTiと共通とされた。グリフ(写真)には17インチホイールを装着

「世の中クルマといえばハイブリッド、否、プリウス一色というときに、屋根開きのプジョーに乗るなんて行為は、いっそフェラーリなんかに乗っかってるよりも、常人の理解を超えてるかも知れないよなあ。プリウスとインサイト、両方が何とか買えてしまう車両価格という、手が届くよな届かないよな微妙さが、よけいそう思わせるような……」

天気のいい昼下がり、オープンにして真っ白(パールホワイト)の308CCに乗りながら、ボクはそんならちもないことを考えていた。浮き世離れしたスーパーカーならいざ知らず、どこか身近な存在であるがゆえに、逆に遠く感じてしまう。プリウスの出現は、多くのクルマをそういう立場に追い込んでしまったように思う。

「だから、逆に、今だからこそ、こういうクルマを堂々と楽しんでやろうじゃないか。世の輸入車好きよ、臆することはない。乗っていて楽しいと思えるクルマを、今こそ乗り倒そう!」

308CCに乗っているうちに、むくむくと、ちょっとした反骨心がわきあがってきた。プリウスには、電気システム的に燃費を上げるという楽しみと無音で走るという驚きがあるけれど、昔ながらの運転する楽しみって皆無だ。その点、プジョーには長年培って来た、粘りのいいアシという大きな魅力がある。

クーペ/カブリオレとなっても、その点は変わらない。というか、国産のCC系に比べると、やっぱりシャシーバランスの仕上げがお上手。CC特有のバランス崩れがほとんどない。知っている者の強みだろう。

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