VW(フォルクスワーゲン)/ゴルフ

すべてが突き詰められた“優等生”なゴルフ(2ページ目)

6世代目に進化したVWゴルフ。すべての機能と性能を突き詰めた“すこぶる真っ当な走り”は、古くさいことをマジメにやっても十分感動を与えられる、ということを教えてくれます。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

意思をもって展開されたデザイン

VWゴルフ
最高出力122psを発生する1.4リッターTSIシングルチャージャーを搭載したコンフォートライン(写真)と、160psの1.4リッターツインチャージャーを搭載するハイラインをラインナップする

ダ・シルバデザインのゴルフ。見栄えもいい。きりりとした顔立ちはなかなか。リアから見るとちょっと派手かなと思うが、下半身のどっしり感と上半身の軽妙さとの絶妙なバランスが、クラスレスの性能にふさわしいと思う。

VWゴルフ
遮音フィルムを挟み込んだフロントウインドウや遮音材を追加したことなどにより静粛性を増した。マルチファンクションステアリングはコンフォートラインでオプション、ハイラインには標準で装備される

インテリアは相変わらずシンプル。質素である。乗り手に決してこびを売らない。けれども、貧乏臭くはない。機能性を第一にして、マテリアルの選び方や色の使い方を吟味し、全体的にきちんと統一されている。意思がある。そこが大事。

いつも思うことだけど、インテリアデザインの良否の判断って、この意思があるかないか、それが乗り手に伝わるか伝わらないかに尽きると思う。シンプルでもいいし、ごてごてに飾り付けてもいい、思いっきり豪華にしてもいい。

要するに、意思をもって隅々にまで展開できるか。国産車はそこが少し足らない。本当は全部こうしたかったけれど、予算の都合でできなかったから、一部だけやってみました、じゃプラスチック然としたフランスの小型車にも“印象”で負けてしまう。外観もそうだけれど、パーツやディテールで見たり語ったりしてはいけないのだ。

そんな統一感のあるゴルフのインテリアの中で、ひとつ目立つパーツがあった。それは、オプションのマルチファンクションステアリング。ものすごく、握り具合がいい。形状が部分ごとに細かく考えられているから漫然と触っていても自然と握る位置が決まってくる。ハンドル上の機能ボタンなんて、それほど使いこなせるわけじゃないけれども、このカタチは欲しいと思った。

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