週に一度は“朝箱”に行きたくなる走りとスタイル
最高出力272psを発生する2リッター直噴ターボエンジンを搭載。専用チューンのマグネティックライドやクワトロ(4WDシステム)などを採用するTTS |
LEDを採用したポジションランプなどが特徴的なエクステリア |
都合1500km近く乗ってみたが、やはりワインディングやカントリーロードが最も気持ちよく乗れた。ノーマルに比べて明らかに限界が高く、それゆえ安心しつつもスリリングである。サウンドも心地よく体に響いてくる。もし、このクルマが自分のガレーヂにあれば、おそらく、週に一度は“朝箱”に行きたくなるだろう。
休日の早朝、箱根に赴き、芦ノ湖スカイラインあたりを走って、カフェジュリアでコーヒーを飲み、ハイランドホテルあたりでブランチ……。乗って楽しく、眺めて格好いいTTSは、一人でハコネを楽しむのにもってこいの存在だ。
東京~箱根を高速で往復した結果、ひとつだけ気になることがあった。それは、高速クルージング時の乗り心地。かっ飛ばす分にはもちろん問題ない。鬼のような接地感は大変心強い。けれども、軽く流すような走りを許容しきれていない。はっきり言って、腰に来るほど硬かった。同乗者も、ちょっと閉口気味。アウディの最新モデルは、たいてい、極上のグランドツーリング性能を持っている。それだけがTTSに欠けているというところが、実に惜しい。
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