評価が分かれたフラッグシップサルーンの現行モデル
ドイツ、ドレスデンで行われた、5代目となる新型BMW7シリーズの国際試乗会 |
今、日本で売っている現行型7シリーズは、とても評価の難しいクルマだと思う。初代が9年間作られたのを除き、ほぼ7年毎にモデルチェンジして現行は4代目、これから紹介する新型は5代目になるが、モデルごとの販売台数そのものはモデルチェンジの度に伸びているから、現行7シリーズも一応成功と思われるが、評価的には二分している。
個人的には、あの威張り散らした大きさが大好きで、黒か白のLをヒップホップライクに乗るオーナーを見かける度に格好いいなと思う。そのくせ、運転すれば、速度が上がるほど大きさを感じさせず、立派にBMWらしく駆け抜けてくれるから、好きなサルーンの部類だ。
中国やロシアあたりでも人気というのが頷け(てしまう自分の趣味がちょっと悲しいケド)る。
欧米では、けっこう不満も多かったようだ。ビッグサルーンに対しては、それだけ保守的な市場だと言うこと。特に前期モデルの、ちょっとぶっ飛んだ内外装のディテールが、そういった保守層を変に方向に刺激してしまったのだろう。後期モデルでは幾分、アクの強さも弱まった。もっとも、7シリーズが世界のサルーンデザインに与えた影響はとても大きかったと思うのだが。
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