BMW/BMWの車種情報・試乗レビュー

今、もっとも完成したコンパクトスポーツ、M135i

Mスポーツと特別なMモデルの間となる新シリーズ、エム・パフォーマンス・オートモビルの国内第1弾となるのがM135i。M社が独自の“改良”を施した、ひと味もふた味も違う1シリーズです。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

Mスポーツ以上、Mモデル以下

BMW M135i

2011年にモデルチェンジした1シリーズをベースとした、ハイパフォーマンスモデルシリーズの国内第1弾。ボディサイズは全長4340mm×全幅1765mm×全高1430mm、価格は549万円

1シリーズのMモデルに乗ってみたい。先代のMクーペが発表されたとき、その願いが叶えられるかと思ったが、残念ながら日本市場への正規導入がなかった。BMWファンのみならず、ほどよいサイズの楽しいFRスポーツカーを好む多くのクルマ好きが落胆したものだ。

しかし。現行型1シリーズベースの、ホットなモデルが、ついに日本上陸を果たした。その名も、M135i。M パフォーマンス・オートモビルズ(MPA)というMが指揮する新たなシリーズからのデビューである。

ちょっとややこしいのだけれども、説明しておこう。Mパフォーマンスとは、Mモデル(M3やM5など)と通常シリーズにおけるMスポーツパッケージとの間を埋めるべく、新たに企画されたスポーツモデルレンジである。

ヨーロッパではまず、M550dやX5 M50dといった“ディーゼルのM”という新機軸をこのMPAから始めており、早くも非常に注目されるシリーズとなった。M135iはMPA初のガソリンエンジン搭載車、である。

なんだ、Mじゃないのか、なんちゃってMか、と見くびるなかれ。簡単にいっておくと、オリジナル設計の専用パワートレインではなく、既存エンジン&ミッションをベースにMがチューニングしたパワートレインを載せてコストを抑えつつ、けれども高出力エンジンと徹底したシャシーチューニングによって、ノーマルラインナップとはひと味もふた味も違う1シリーズを実現した、のだ。

事実、そのエンジンパフォーマンスは、世界限定販売された先代1シリーズのMクーペとほぼ同等、馬力が少し抑えられた程度である。

日本仕様は5ドア&8ATのみ。リーズナブルな価格設定が期待された6MT仕様や、筆者が先んじてミュンヘンで試乗したマッチョで美しい3ドア仕様の導入こそ見送られたものの、クルマそのもののパフォーマンスの高さは、5ドアでもさほど変わらない。嬉しいことに、価格も先代のノーマルラインナップ135並に抑えられた。このあたりのコストパフォーマンスの高さが、MPAの魅力である。
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