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オーナー達が地団駄を踏む、BMWの“改良”

BMWの1シリーズと3シリーズが一部改良で驚くほどの燃費改善を果たしました。“らしい”パフォーマンスを犠牲にすることなく、燃費が良くなっているのであれば、これほど嬉しいことはない。実際に乗った感じは……。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

“あっ”と驚く燃費改善

クルマのスペックを見て、あっと驚く、なんてことは最近それほどないわけだが、BMWが5月に発表した1シリーズおよび3シリーズの燃費大幅改善には、思わず“あっ”と声が出てしまった。

BMW320iクーペ
今年5月に発表された改良により大幅に燃費性能を向上させた1シリーズと3シリーズ。最大200気圧まで加圧された燃料を直接噴射する高精度ダイレクト・インジェクション・システムなどの技術を採用した。これにより2リッター直4エンジン搭載モデル(写真は320iクーペ)は出力とトルクを約10%上げつつ、燃費を約45%向上(セダンMTモデル)させている

BMW320iクーペ
2リッターモデルの10・15モード燃費はセダンのMTが18.4km/l(クーペは17.4km/l)、ATが15.2km/l。ツーリングが13.6km/l
例えば、320iの燃費が従来比でおよそ45%向上、と聞けば、誰だって驚く。ちょっと反則ワザ(6速MTのデータだから)だけれど。しかもフルモデルチェンジではなく、あくまでも一部改良なのだ。しかも、出力&トルクが一割アップしているというのだから、従来型オーナー(見かけは同じだからよけい)は地団駄踏むほかない。

ポイントは、こう。まず、2リッター直4(N43)と3リッター直6(N53)の2機種において、高精度ダイレクトインジェクションシステム(直噴)と希薄燃焼(リーンバーン)テクノロジーを採用。さらに、アイドリングストップ(320系のMTおよびM3のみ)やブレーキエネルギー回生システム、電動パワーステアリング(335系/325系アクティブステアリング/M3を除く全車)、圧力制御式燃料ポンプ、カップリング付エアコンコンプレッサー、といったBMWのいうところの“エフィシェント・ダイナミクス”技術を組み合わせることで、既存モデルの燃料消費率を、動力性能を犠牲にすることなく、大幅に向上させたというのだ。

エンジンを楽しんで乗るBMW“らしい”パフォーマンスを犠牲にすることなく、燃費が良くなっているのであれば、これほど嬉しいことはない。実際に乗った感じはどうか……。

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