BMW/BMWの車種情報・試乗レビュー

オーナー達が地団駄を踏む、BMWの“改良”(2ページ目)

BMWの1シリーズと3シリーズが一部改良で驚くほどの燃費改善を果たしました。“らしい”パフォーマンスを犠牲にすることなく、燃費が良くなっているのであれば、これほど嬉しいことはない。実際に乗った感じは……。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

2リッターモデルでもトルクにのってきれいに加速してゆく

BMW120iクーペ
1シリーズの改良に併せて追加設定された120iクーペ。2リッターエンジンに6ATが組み合わせられる。サイズは全長4370×全幅1750×全高1385mm。価格は135iクーペの今回追加設定された7速DCTより188万円、6MTより174万円安い385万円となる

BMW120iクーペ
最高出力170ps/最大トルク210Nmを発生する2リッター直4エンジン。10・15モード燃費は14.4km/l
まずは、120iクーペ。今回の改良で追加された新グレードである。(3シリーズよりも)これに6MTがあれば嬉しいのに、と思いつつ、6ATの組み合わせ(しかない)に試乗した。

結論からいうと、パフォーマンスそのものに文句はない。出足の力強さが増して、そのままトルクにのってきれいに加速してゆく感覚が、今までとは明らかに違う。発進直後のフィーリングがちょっとディーゼルっぽいところは、ご愛嬌。燃費が良くなったぶん、少しだけ譲歩しましょう、というところか。トルクがついてくる分、シャープさも以前より多少、劣っている。ただし、オートマチックとの相性は悪くない。高回転域まで回すということをしないからだ。

320iのマニュアルミッションでは、逆にそこだけが気になった。ギアチェンジを自分の好きなタイミングで行うから、場面によってはついつい引っ張ってしまう。そういうときに、高回転域での“もっさり”感がちょっと気になってしまうのだった。その代わり、低中回転域を駆使して走れば、オートマチックよりも断然、素早く楽しく走れる。低回転域におけるトルクも十分あるから、MTだから苦労するという場面がない。高めのギアのまま走っても、十分、対応できるフレキシビリティをもつ。

BMW325iクーペ
2.5リッター直6エンジンは各種技術に加えて、クランクケースの一部に超軽量マグネシウム合金を用いて軽量化を実現。出力とトルクを約10%上げつつ、燃費を約35%向上させた。また、3.5リッター直6エンジンでも約20%の燃費向上に成功しているという

325iでも同じ傾向があるが、さすがにこちらは6発なので、エンジンフィールの気持ちよさの方が際立った。特に3000~5000回転を超えたあたりまでが美味しい。右足の裏に感じる心地よい抵抗感も、直6エンジンならではである。もちろん、パワーフィールも必要にして十分。BMWらしさを存分に味わえた。

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