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ソニー新ウォークマン(2009年秋)レビュー!(2ページ目)

携帯音楽プレーヤーでiPodに次ぐシェアを誇るウォークマン。一時はシェアを逆転してニュースに!新型ウォークマンの実力は?有機ELを搭載したハイエンドのA840シリーズと、お手頃価格のS740をレビューします!

鴻池 賢三

鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアル ガイド

日本人初、映画館の世界品質"THX"で知られるTHX社認定ホームシアターデザイナー。映像機器の評価・調整法の世界的権威"ISF"の技術者認証も日本人として初めて取得。総合家電アドバイザーの資格も持ち、専門家向けの技術解説から一般ユーザーへのライフスタイル提案まで幅広い情報発信を行っている。

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画質~ 有機EL vs 液晶 !!

A840の有機EL画面。特に夜景でライトの煌めきが感動的。ただし、明るい部屋や屋外では、その良さは分かりにくい。

A840の有機EL画面。特に夜景でライトの煌めきが感動的。ただし、明るい部屋や屋外では、その良さは分かりにくい。

A840の目玉とも言える有機EL画面と、S740の液晶画面を比較してみました。流石にA840の有機ELは、黒の沈みが抜群で、暗室でも全く浮きません。夜景のような動画や写真を見ると、闇の黒にライトの煌めく感じは感動的です。また、コントラストの良さは、映像の立体感をも感じさせてくれます。

右の写真は、皆さんの使われているパソコン画面の性能によって黒が浮いて見えるはずですが、一度本物をご覧になることをおすすめします。

 

筆者鴻池の撮影した写真。記憶色よりも青と赤が派手に再現される。

筆者鴻池の撮影した写真。記憶色よりも青と赤が派手に再現される。

一方、残念なのは色の再現性。有機ELの発色の良さを強調したかったのか、色が派手に演出されているのは気になりました。

パッと見た感じは鮮やかで印象に残るかもしれませんが、青や赤色は蛍光色のように不自然で、良い画質とは言い難いものがあります。折角の有機ELだけに残念です。

一方、S740の液晶画面は、有機ELに比べるとコントラスト感が及ばず、色も薄く感じるかもしれませんが、映像自体はナチュラルで好感が持てます。

製品選びに迷ったら、上記のポイントを参考に、店頭で比較してみてください。


音質~「S-master」の実力は?

ソニーがA840シリーズの大きな特長の一つとして挙げているのが、ソニー独自の「S-master」フルデジタルアンプによる高音質です。アンプとは、音声を増幅してイヤホンやヘッドホンを駆動する為の部分で、音質を大きく左右します。ソニーは、同社のハイエンドオーディオ機器で培ってきた「S-master」技術を、オーディオプレーヤーにも投入し、音質向上を果たしたと謳っています。

そこで試しに、ある曲を非圧縮のWAVファイルで用意し、A840、そしてiPhoneに転送し、ミドルクラスの密閉型オーバーヘッドホンを使用して比較試聴してみました。

結果、まずA840は、無音時にサーというノイズ音が気になりました。付属のイヤホンでは気づかなかったものです。音質全般としては、A840、そしてiPhoneの間では、決定的な差異はありませんでした。一般的なユーザーにとっては、どれも同じ音質と考えて差し支えないでしょう。

「S-master」が活きていないのか、iPhoneが優秀なのかは分かりませんが、とりたててウォークマンが音質面で優れているとは感じられませんでした。


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