ベルリン/ベルリン基本情報

ベルリンのエリアガイド(2ページ目)

ベルリンの壁崩壊から20年。東西分断という悲劇を経て、今ではドイツの首都として、最新の現代建築が立ち並び、アーティストたちがアトリエを構える現代ドイツの魅力が凝縮するベルリン。現代建築群や戦争と東西分断時代のドラマチックなスポットに混じって、プロイセン王国時代の宮殿や教会も、世界有数の博物館群も見逃せないポイント。ベルリン観光でぜひ訪れたいエリアを6つに分けてご案内します。

執筆者:尾方 綾子

ブランデンブルク門周辺とウンター・デン・リンデン

ベルリンそして再統一されたドイツのシンボル、ブランデンブルク門

ベルリンそして再統一されたドイツのシンボル、ブランデンブルク門

連邦議会議事堂のガラスドーム

連邦議会議事堂のガラスドーム

ベルリン観光のスタート地点としてイチオシなのが、中心部に位置するパリザー広場。広場正面に立つのは18世紀に建てられたギリシャ神殿風の市門、ブランデンブルク門です。ベルリンで「門」と言えば……そう、20年前までは真ん前にベルリンの壁が立ちはだかり、通過できない門でした。1989年の壁崩壊後、ようやく通行できるようになったブランデンブルク門は、今ではベルリンとドイツの再統一を象徴する必見スポット。激動の歴史を振り返りつつ、ブランデンブルク門をバックにベルリン最初の記念撮影をしておきましょう!

パリザー広場正面から東へ一直線に伸びる並木通りはウンター・デン・リンデン。ドイツ語で「菩提樹の下」を意味し、その名の通り菩提樹の並木が美しいベルリン一の目抜き通りです。大学や歌劇場、博物館、瀟洒なカフェが立ち並び、クラシックで知的な雰囲気が漂います。明治の文豪、森鴎外の『舞姫』にも往来華やかな大通りとして登場していますよ。約1.4kmに及ぶ長い大通りではありますが、ベルリン中心部を東西に運行する市バス100番を活用すれば移動はラクチン。

ウンター・デン・リンデンを抜ける前に、ブランデンブルク門の南北にあるスポットも訪ねておきましょう。先ずは北側の官庁街。再統一後のドイツの政治の中心地です。政治に興味がないあなたも、日本の国会議事堂に当たる連邦議会議事堂は必見! 19世紀にはドイツ帝国の議事堂だった建物の屋上に、再統一後に作られたガラスのドームが輝きます。このガラスのドームとテラスからの眺めが観光客に人気の秘密。超人気スポットなので、議事堂前はいつも長蛇の列ですが、入場開始の午前8時くらいなら待ち時間も短かめです。

ブランデンブルク門から100mほど南にあるのは、ナチス政権下で虐殺されたユダヤ人に捧げられたモニュメント。墓石のような大小様々なブロックが広大な広場に敷き詰められ、巨大な迷路を作り出しています。負の遺産を首都の心臓部に刻みつけてしまう姿からは、歴史と真っ向から向き合うドイツらしさが感じられます。
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