輸入車/注目の輸入車試乗レポート

SUVというよりサルーン フリーランダー2

ランドローバーの末っ子フリーランダー2が、フルモデルチェンジした。その実力はいかに?

執筆者:松本 明彦


1900mmを超える広い全幅

ランドローバーのエントリーモデルで、中型のSUVがフリーランダー2だ。

ランドローバーのエントリーモデル、フリーランダーがモデルチェンジし、フリーランダー2となった。そのサイズは、4515×1910×1765mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2660mmm。ライバルと言えるX3の4569×1853×1674mm、2795mmや日本車で言えば、アウトランダーの4640×1800×1680mm、2670mm、CR-Vの4520×1820×1690mm、2620mm辺りのサイズが近く、中型の(海外では小型の)SUVとして、手頃な大きさにも見える。確かにコマンドポジションと言われる高いドライバーズシートや左右の盛り上がったフェンダー、四角いボディは見切りが良い。

横バーグリル、丸が重なり配置されるヘッドライト、トップフードのランドローバーのバラ文字などもランドローバーのデザインアイコン。

しかし実際には、1910mmというライバル達と比べてもグンと幅広い全幅が気になる。なんと言ってもランボルギーニ ガヤルドやフェラーリ F430並みの全幅なのだ。これは同じフォードのPAG(プレミア・オートモーティブ・グループ)の、ボルボS80のフロントセクションを活用し、同じ3.2L直列6気筒エンジンをフロントに横置きして積んでいるからである。中型のSUVながら、住宅街の狭い路地に入った時には、この全幅が気になることがあったことをご報告しておく。

ブラックアウトされたDピラーも、レンジローバーと共通のイメージ。

エクステリアデザインでは、この豊かな全幅を利用し、左右のヘッドライトに後退角を付け、前進感を強調し視覚的にもより幅広く見せて安定感を感じさせてくれる。初代フリーランダーのカジュアルなSUVのイメージから、2では身内の上級のディスカバリー3や最上級のレンジローバーのデザインアイコンをうまく取り入れ、ランドローバーブランドの末っ子として、プレミアムSUVとしてのイメージを出すことに成功している。

クラムシェルボンネットやドア前フェンダー上のサイド・パワーヴェントも、ランドローバーブランドに共通。ヘッドライトは、後ろに後退角をつけて、前進感を強調する。このクラスなら見栄えからも、無粋な助手席側確認ミラーはやめて、ドアミラーなどの内蔵カメラで、ナビ画面に助手席側視界を表示したいところだ。
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