メルセデス・ベンツ/メルセデス・ベンツの車種情報・試乗レポート

磐石! メルセデスベンツ Cクラス

メルセデスベンツ Cクラスがモデルチェンジされた。ライバルをまた一気に突き放すその変わりようを、デザインや安全性に対する考え方を中心に見ていこう。

執筆者:松本 明彦


姿勢の良くなったデザイン

シャキッと姿勢が良くなったニューCクラス。

メルセデスベンツ ニューCクラスは、FRらしいロングノーズと、ロングホイールベースにショートオーバーハング(とりわけフロント)の基本プロポーションはずっと変わらない。しかし新型になり、胸を張り背筋を伸ばしたように、シャキッと姿勢が良くなった。

ロングホイールベース、ショートオーバーハング、特にフロントは短い。

これは張った面質や、面の切り替えるところにパーティングラインを入れたり(ボディサイドに回りこんだボンネットパーティングライン)、シャープなフェンダーアーチ、グリル、ヘッドライト、フロントからリアに勢い良く流れ陰影を作るキャラクターライン(これはA、B、CLS、R、CLクラスと最近のメルセデスベンツ全車に共通のデザインテーマ)などによる。そしてプランヴューで強い弧を描きながら、サイドヴューで垂直に立たせ、高くなり横にも広がったグリルが車格を上げて見せる。加えて歩行者保護のために高くなったボンネットも、Cクラスを立派に見せる。

ボンネットは高くなり、フロントグリルも幅広く高く垂直に立った。サイドに流れるキャラクターラインは、最近のメルセデスベンツ共通のデザインテーマ。

実際にボディサイズも4585×1770×1445mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2760mmと、旧型比で50mm長く40mm幅広く20mm高く、ホイールベースも45mm伸び、一回り大きくなった。ニューSクラスから続く最近のメルセデスのデザイン戦略、先代のエレガントさからそれに加えてストロングでステイタスな方向へリバランスしたデザインは、見事にその目的を達成している。

リアはパネル、テールライト共にサイドに廻り込ませ、幅広く見せるCLとも共通するデザインテーマ。このテールライトには、実は複数の通気孔があり、空気の流れを変え乱流を防ぐ。Cクラスの空気抵抗係数Cdは0.27。リアアクスル揚力は0.07と優れた空力特性を持つ。
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