世界が違うインテリア
写真はマイバッハ 62のインテリア。ロアレッグサポート、フットレストが備わるグランドナッパレザー張りのシートは、航空機のファーストクラスを思わせる。 |
さてマイバッハの真骨頂はそのインテリア。レザーとウッドとクロームに包まれるその豪華なインテリアは、ボディサイズも合ってマイバッハ 62では、リアリクライニングを倒し横になれるほど広い。レザーもシートのグランドナッパレザー、ヌバック(牛革の銀面《表面》を起毛させベルベット状に仕上げた革)などを部位により使い分ける。たとえばグランドナッパレザーはシートに使われ、Sクラスの2倍以上の手間をかけ仕上げられ、柔らかくきめ細かいしっとりとした風合い。またドアトリムやダッシュボードに使われるヌバックは、銀磨り(ぎんずり)とも呼ばれ、ビロードのような風合いだ。
後席のセンターコンソールには、ゴブレットホルダーが! |
さらに後席のセンターコンソールには、シャンパンも冷やせるクーリングボックスも。 |
ゆったりとしたサイズのそのグランドナッパレザー張りのシートは、航空機のファーストクラスを思わせる。リアリクライニング、調整できるエアクッション、電子制御のマッサージ機能、シートベンチレーター、そしてロアレッグサポート、フットレストが備わる。また後席のセンターコンソールのクーリングボックスで、シャンパンなど冷たい飲み物を愉しむことができる。通常のクルマのカップホルダーは、マイバッハではゴブレットホルダー!。ホルダーの爪が、純銀製のゴブレット(脚付きのグラス)を支える。折りたたみ式のテーブルは、前後位置角度を調整できる。表面はウッド、裏面もしっかりレザー張りだ。見えないところも本物の素材なのだ。
ドア内張りもレザーとヌバック、ウッドに覆われる。ドアはどの位置で開けても、保持できる。 |
いくつかあるドアポケットの中には、浅いトレイ状のものがある。PLMの大倉さんにお聞きしたところ「女性がパーティーに出る時に、リングやピアスやネックレスなどのジュエリーアクセサリーを付け替えしまって置く場所です」。そのマイバッハのドアは、坂の途中などでも、開く角度をどの位置でも停めておくことができるストッパーがついている。ドアを開けるドライバーやホテルのドアマンをアシストし、オーナーやそのパートナーやゲストの乗り降りのしやすさを助ける。そしてドアを外から見ると、ボディ下のサイドシルまでをすっぽり覆う。「たとえば雨の中、泥をはねボディについてしまった場合でも、ドアを開けた時に、泥のついた部分は露出しません。女性がドレスで乗り降りする時にも、安心です」と大倉さん。もう世界が違う!といった雰囲気だ。
ドアに備わる浅いトレイは、「女性のアクセサリーを収納するものです」。内側は、傷つかないように、起毛している。 |
ドアを閉めれば隠れてしまうサイドシルは、「クルマが泥跳ねしても、ドレスを汚さないため」。 |