基本は上質なセダン、と考えると理解しやすい
マークXという名を持ちますが、シャーシは別もの。FFベースです(4WDもあります)。2.4Lエンジン+CVTと3.5L+6ATがありますが、メインは2.4Lモデル。240Gと350Gは2列目がセパレートタイプで、それ以外はベンチシートとなります |
マークXジオが登場したのは2007年9月。セダンの優雅さとステーションワゴンの利便性、さらにミニバンのように3列目シートも備える大人のための上質な車、という何とも欲張りなコンセプトを持つ新しいカテゴリーを訴求してデビューしました。しかし、その欲張りコンセプトがおそらく世間にはわかりづらかったようで、人気は今ひとつ。おかげで中古車の最安値は138万円(240G/2007年式/4.6万km/修復歴なし)と、3年を持たずに新車時価格286万円の半額以下となっています。
しかし、マークXジオの欲張りコンセプト、じっくり見ていくと実は意外とユーザーとしては嬉しいものばかりで、きちんと理解してもらえれば、もう少し売れてもいい車です。何しろ、欲張り=欲しい要素が多いということですから。ましてやそれがもう半額で手にはいるなら、これほどおいしい話はありません。
写真がデュアルトノボードで、セダンモードでの使用時です。外からラゲージ内が見えないと同時に、室内からはあたかもトランクがあるかのように思わせる造りになっています。必要のないときはラゲージの床下に収納できます |
ステーションワゴン的な使い方としては、件のデュアルトノボードを床下に収納してしまえば、ラゲージとして使える体積が広がります。もちろん2列目を倒せばさらに大きなスペースを確保できます。ミニバンとしては、当然ながら、ラゲージ下に収まっている3列目を引き出せば良いというわけです。
あるいはこう言ったほうがもっとわかりやすいでしょうか。ベースはセダンで、必要に応じてステーションワゴンとしてもミニバンとしても使えます、と。ですが3列目を備えるため、どうしてもミニバンと比較されがちなのでしょう。とはいえミニバンと比較すると、どうしても3列目は狭いし。そこが悲劇の始まりです。次ページでさらに見ていきましょう。