見ても乗っても楽しいコンパクトカーが半額以下!
スッと伸びたフロントノーズのデザインは、同じジウジアーロ・デザインによるマセラティ・クーペに似ているとも言われています。コンパクトカーながらグランドツーリングカーのモチーフを巧みに使った秀逸なデザインです |
フィアットでジウジアーロが手がけた車といえば名車パンダ(初代)があります。また初代VWゴルフも彼の手によるもの。つまりこの人、コンパクトカーはかなりお得意です。「グランデ」という名の通り、プントより少し大きなサイズながら、デブらず、むしろスポーティさを感じさせるスタイルにまとめた手腕はさすがのひと言。何しろ全長4050mmx全幅1685mmx 全高1495mmというサイズは、フィットより105mm長くて10mm幅広で、背だけは30mm低いというスタイルなのですから。
日本デビューは2006年6月。まず1.4L 16V+6MTのスポーツのみでの登場でした。同年10月にはデュアロジック(2ペダル5MT)搭載モデルが追加されます。装備の違いで標準・メガ・ギガ・テラ(右になるほど上級グレード)の4グレードが増えましたが、これらはスポーツと同じ排気量の1.4Lエンジンながら、8Vでした。
室内のパッケージングが優秀なのは、初代パンダや初代ゴルフを手がけたジウジアーロならもはや当たり前のこと。広報資料には前席に186cm、後席に182cmの人が座っても十分なスペース、と謳っています。そんな大柄な人が日本で一緒に車に乗ること、あります? |
一方デュアロジックモデルは同じように素直なハンドリングで、かつ普段はAT車と同じように扱えながら、いざとなれば積極的にシフトチェンジしたくなる車。できればなるべく高回転をキープして、心地よいエンジン音を聞いていたいという、実用車でいながら楽しさを忘れていないモデルなのです。平日お買い物や子どもの送り迎えしかしない妻は、休日ご主人が密かに楽しんでいることを知らない……そんな車です。
ハマると深いイタ車コンパクト。しかも見た目や楽しさ以外に、まだまだ国産コンパクトカーにはない魅力がたっぷりあります。それを次ページでさらに見ていきましょう。