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伝統&最新技術のジャガーXJが200万円台

高級車ほど値落ちが激しいという今の中古車市場。伝統的なスタイルが魅力のジャガーXJもその例外ではありません。特に中古車なら、色あせない伝統の味を持つXJは、かなり魅力的!?

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド


日本人的な“ジャガー"は、この旧型まで!?

ジャガーXJ フロント
量産車としては初となるリベット接合によって生まれたオールアルミニウムボディ。3180本ものリベットと航空機用のエポキシ接着剤によってアルミプレス板を接合、強度や剛性、耐久性にすぐれたボディを作り上げました
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はジャガーXJ(旧型)を取り上げます。現在はインド・タタ自動車傘下となったジャガーですが、この車はフォード傘下のもと、品質や性能をググッと上げつつも伝統の味を残したモデル。新車時は769万~1680万円もした高級車の代名詞の一つです。それが200万円台で十分買えるようになりました。

実は、200万円台に突入したのは約1年くらい前。その頃はやはり走行距離が5万kmオーバー、下手したら10万km近くまで伸びたものがほとんどだったのですが、ここ最近は走行距離が短いものも多く、例えば2004年式XJ6 3.0で1.4万kmが238万円のプライスです。修復歴もありません。

もしかしたら、タタ自動車傘下に収まったことに対して嫌気を感じている人がいるかもしれませんが、実は以前ジャガーの試乗会に伺った折、ジャガーの方々は概ね歓迎の意向を示していらっしゃいました。曰わく、タタ自動車はお金は出すけど口は出さない、と。フォード傘下でSタイプやXタイプを「作らされた」感のあるジャガーですから、口を出さないタタとの結婚は、まさに嬉しい出来事だったのでしょう。

ジャガーXJ  リア
アルミニウムボディの他に、外板にアルミニウムパネル、サスペンションマウント部にアルミダイキャスト、フロントラジエターにアルミニウム合金、シートフレームやインパネの支持部分にマグネシウムが使われるなど、軽量&剛性が突き詰められました
さて、そんな事情を踏まえると、旧々型のデザインをほぼそのまま踏襲したこの旧型XJも、今年3月に日本デビューを果たす予定の新型XJのスタイルを見るに、もしかしたらジャガーとしてはもっと先鋭的なものにしたかったのかも知れません。しかし、日本人にとってのジャガーはやはりこのスタイル。まさに伝統のスタイルです。しかも中古車で買うのですから、求めるのは先鋭的なデザインというより、味。その意味では、新型が登場する今年3月以降も存分に街中を走れるデザインです。

デビューは2003年5月。見た目は伝統でもボディはオールアルミニウムとかなり革新的。そこに搭載されたエンジンは、まずV8の3.5Lと、4.2L、さらに4.2L+スーパーチャージャーがありました。ミッションはいずれもZF製6速AT。2004年4月にはV6の3Lモデルも追加されます。その後は3.5Lモデルがラインナップから消えたり、ロングボディが追加されるなどの変遷を経ています。

「高級車といえばジャガー」というイメージ通りの中身に対し、今の中古車価格はトヨタクラウンマジェスタ(旧型)並み。それってどうなの?という私なりの理由を次ページで確認してみてください。
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