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スポーツセダンの日産フーガが半値以下!

先日のフルモデルチェンジで買い換えが進み、日産フーガの旧型が値落ちしています。中でも4.5Lを搭載した450GTが中身の豪華さと裏腹に、とってもおいしい状態なのです。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

久々に中古車物件が増えている今がチャンス

日産フーガ フロント
プラットフォームはV35スカイラインで有名なFMパッケージを改良したもの。また溶接点を増やし一部レーザー溶接を行うなど、徹底して剛性感のアップが図られています。ショックアブソーバーは世界初となるデュアルフローパスショックアブソーバーが採用され、乗り心地を高めました
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回は日産フーガ(旧型)を取り上げます。先日のフルモデルチェンジで旧型になったばかりですが、おそらく新型車への乗り換えが順調に進んでいるからでしょう。9月から10月後半までは中古車の平均価格が230万円前後でほぼ横ばいだったのに、ここ2週間で一気に10万円値落ちしています。

「たった10万?」ではありません。何しろこのところの中古車市場は、新車も中古車も売れないため、値落ちも値上がりもしない、いわゆる停滞状態なのです。誰かが新車を買うとそれまで乗っていた車が中古車として入ってくるのですが、最近は11年以上乗っている人も珍しくなく、やっと入ってきたとしても古すぎて廃車になったりするケースが多くて、中古車の物件数が増えないのです。一方で中古車を買いたい人も、なかなか希望条件にあう中古車が出てこないため、買い控え。だから「停滞」してしまいます。

だからこそ新型車のフルモデルチェンジは、旧型(つまり5年程度しか経っていない車)オーナーが手放した車が中古車として入ってくる絶好の機会。今回のフーガの場合も買い替えが進んだ結果、市場が動いて値が下がってきていると考えられます。また物件数の多いときこそ、欲しい条件にあう車を見つけやすくなるのは、言わずもがなですよね。

日産フーガ インパネ
プッシュスタートボタンやオレンジ色のメーター照明など、ドライブの高揚感をあおるかと思えば、上質な木目調(450GTは本木目)パネルにアナログ時計など高級感もある室内。GTのスポーツパッケージにはアルミペダルが標準装備となります
さて、フーガです。登場は2004年10月。日産の人気セダンだったセドリック/グロリアの後継ではあるものの、ステージを1つあげてBMW5シリーズをはじめとした世界の名車に戦いを挑んだ車です。当然セド/グロ時代とは別ものの高剛性ボディ、新開発サスペンションにショックアブソーバー、リアアクティブステア、さらに国産量産車では初となる19インチタイヤの採用など、当時の日産が持つ最先端技術が惜しげもなく投入された車です。

中でも2005年8月に登場した、4.5L V8エンジンを搭載する450GTと450GTスポーツパッケージは、高級セダンでありながら最高出力245kW(333PS)/6400rpm、最大トルク 455N・m(46.0kgm)/4000rpmを発揮するスーパースポーツセダンです。新車時は450GTで554万4000円もしました。それが原稿執筆時で2005年式/8万km/修復歴なしが178万9000円で見つかります。約375万円も値落ちしているのです。

エコカーブームの中、4.5Lという大排気量が嫌われたのでしょうが、それにしてもこの性能がこの価格で手に入るのはうれしい限り。次ページでは、450GTを中心にフーガの魅力をさらに見ていきましょう。
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