スズキが作った欧州車だけに、知名度の低さが安い理由!?
同社のスイフトをベースにオペルと共同開発された一台。ボディの塗料は欧州の規制で水性を使っているそうで、逆に発色が日本車よりも良くなりました。コンパクトカーは色が大切ですからね |
不況とエコカーブームで、本来100万円以下のコンパクトカー市場は値落ちが進まず、停滞しています。例えば同じ2008年式の100万円以下/走行距離0.5万km以内のホンダフィットを見ると、ほとんどが1.3G(新車時価格119万7000円)。その最安値が88万8000円、0.3万kmです。その下落率は約26%。
また、トヨタヴィッツの2008年式/100万円以下/走行距離0.5万kmでの最安値は1.3Fの89万円、0.4万km。新車時価格は123万9000円ですから、下落率は約28%。対してスプラッシュはというと、新車時価格123万9000円なのに0.4万kmで75万円。約40%オフです。
運転席のヒップポイント(地上から座面の高さ)は620mmと、やや高め。だから乗降性が良く、運転中も見通しがいいし気持ちいい。ちなみにこの数値、先日登場した日産スカイラインクロスオーバーよりも10mm高い数値です |
スプラッシュは1.2L、正確には1242ccのエンジンにCVTが組み合わされたワングレードのみの車です。それよりも何よりも、この車の最大の特徴は、メイン市場が欧州であるということ。デザインは欧州で作られたものですし、現地での徹底的な走り込みで足回りや、シートまで開発したという力の入れようです。その上、ハンガリーの現地工場で生産し、販売しています。つまりこの車、逆輸入車なのです。ちなみにオペルにOEM供給もしています。
スズキで、しかも逆輸入車。さらにCMでは女性ユーザーだけに訴求していたため、知名度があがりづらかったのでしょう。しかし「日本メーカーが作った欧州車」という特異なキャラクターは、女性だけに味わわせておくなんてもったいない。自動車雑誌や評論家たちも絶賛する一台なのです。
そんなスプラッシュの魅力を次ページでさらに見ていきましょう。