中古車/中古車の選び方

前オーナーの痕跡からクルマの状態を推測! 中古車チェックの裏技(外装編)

先日、4年落ちで走行7.2万キロという中古車を購入しました。クルマに残った痕跡から前オーナー像を推理した結果、納得しての購入ですが、本編は3部にわたってその推理の方法をお教えする第2弾の外装編です。

執筆者:大江 治利

今回は前回の「検索編」の続き。4年落ちながら走行7.2万キロのM・ベンツC200ワゴン(旧型)を同年式の相場より安い159.8万円で発見。距離の割に品質はよさそうだと推測してお店に見に行った、という話の外装チェック編です。

中古車販売店に目当てのクルマを見に行って、皆さんはまずどこから見ますか?
鉄則をお伝えすると、運転席に座ってエンジンをかけるのは、外装を含む他の部分をチェックし終わってからにしましょう。なぜかというと、エンジンをかけてハンドルを握ると、そのクルマが自分のものになるイメージを強く抱きすぎて、悪い部分が目に入りにくくなるから。

一般的な車両のチェック法としては
「遠目に見てボディ全体のゆがみや傷を確認」
「クルマをぐるりと一周してルーフ、ボンネット、フェンダー、ドア、バンパー、フロア下部などの傷や塗装の状態を確認」
「エンジンルーム、トランクルームを覗いて不自然な部分がないか確認」
「助手席、後部座席に座ってみて室内の汚れや磨耗感を確認」
「運転席に座ってエンジンをかけ、パワーウインドウやエアコンなどの電装類がすべて正常に稼動するか確認」
「(試乗できなくて停まったままでも)ギア、ステアリング、ブレーキ、アクセルなどを動かして異音がしないか確認」
という手順になります、今回は「前オーナーの履歴を推測する」というポイントに絞ってチェック法を紹介してみましょう。

販売店に見に来る前段階で、私はこのクルマに関して以下のような推測をしていました。

I「00年式なのに7.2万キロも走っていて、記録簿も付いている→それだけ走るということはメンテナンスもちゃんとしていたはず」
II「市販のETCを後付けしている→高速道路の利用が多かった→走行距離の割りに機関はヘタっていないかも」
III「赤いボディカラーを選びながらも市販のエアロパーツなどは装着されず、それどころか純正のコーナーポールを装着している→年配の人が乗っていたのかも→室内などもキレイに使われていた可能性高し」
IV「C240ではなく、排気量の小さいC200を選んでいる→堅実で合理的な性格かも→クルマを機械としてきちんと扱っていたかも」

実際に見た結果の印象は・・・ほぼ予想通りでした。

まずIに関して。記録簿を確認したところ、購入したディーラーで定期的に点検整備を受けていて、エンジンオイルやフルード類はもちろん、1年前の車検時(その時点で走行4.7万キロ)にブレーキローターやステアリングダンパーなどまで交換していました。合格!

IIに関してはエンジンルームを覗き、試乗したという程度の印象からなので主観的な判断になりますが、そもそもM・ベンツは7万キロくらいでは機関自体は問題ないはずですし、私が判る限りでは機関の調子はまったく良好。ダンパーがやや柔らかくブレーキのタッチが甘いのですが、これは新車時からの固有の性格かな、という範囲のこと。

IIIについては、このクルマは販売店が直接買取したとのことで前オーナーと接点があったようなのですが、やはり年配の方がオーナーだったとのこと。後席に飲み物をこぼしたような跡があり、誰か(孫とか?)を乗せたときに汚されてしまったのかな、という感じです。運転席周辺はキレイに使われていました。

IVについては、新車での購入直後に専門業者によってボディをコーティングしていた履歴を発見。アルミホイールを付けずにホイールキャップのまま(C200ワゴンの標準の状態)というのも、その反映のようです。

以下に写真とともに外装チェックの詳細を説明しましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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