あいかわらずスポーツシートとしては座り心地のいいシートに座って走り始める。224ps・30.6kgmを発生する2リッター・ターボエンジンは依然として強烈だ。2000rpm以下でも普通に走れる扱いやすさを持ちながら、そこからターボらしいトルクの盛り上がりを感じさせ、突き飛ばされるような加速を味わわせてくれる。カチカチと確実なタッチの6速MTのシフトレバーも含めて、快感そのものの加速だ。
このクラスの高性能ハッチバックにはほかにもターボエンジンを積んだモデルがあるが、それらはターボらしさを抑えようとしているフシがある。それに比べるとメガーヌRSは炸裂感という意味で抜きん出ていて、スペック以上の速さを感じるのだ。同じ2リッターの自然吸気とは別次元の滑らかな吹け上がり、ターボが効いたときの心地よい排気音も印象的。このエンジンの魅力はまだまだ衰えていないと思った。
乗り心地は旧型RSに比べるとかなり固め。つまりトロフィーとほぼ同じだが、シートの良さに救われて不快ではない。ハンドリングもトロフィーと似ていて、アクセルペダルの踏みすぎにさえ気をつければ、思いどおりに曲がる。レスポンスが良くなったステアリングは、ハッチバックよりもむしろこのRSの足にリズムが合っていると感じた。サイズを忘れ、まるでルーテシアRSのように軽快にコーナーをこなしていける一体感が味わえるのだ。強烈なブレーキもまたトロフィー譲りだが、制動中のノイズは抑えられていて、改良の成果を感じることができた。
3ドアと5ドアの比較では、走りの面ではいろいろな面で3ドアがいいと感じた。ボディのしっかり感はやはり上で、それが乗り心地の良さにつながっているし、左ハンドルなのでブレーキのタッチはよりダイレクトだ。ただF1チーム・リミテッドエディションは外観や室内がちょっと派手なので、自分ならノーマルの3ドアを選びたい。
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