輸入車/注目の輸入車試乗レポート

ミシュランのすべて・2(2ページ目)

ミシュラン特集の2回目は、いまのミシュランのポジションとラインナップを紹介。最新作のプライマシーHPのミニインプレッションも合わせてお届けしよう。

執筆者:森口 将之

実は他のタイヤメーカーも、商品ラインナップは似ている。しかしそれを履くクルマのほうは、運動性能と快適性能を高次元で両立させたプレミアムブランドが注目を集めてきた。そこでミシュランは、スポーツ性とコンフォート性を両立させた第3のブランドを登場させた。それが、4月に発売されたばかりのプライマシー(Primacy)HPだ。



特徴としては、タイヤ構造(Architecture)、トレッドパターン(Sculpture)、コンパウンド(Material)を同時開発したA.S.Mコンセプトを導入し、構造面では広い接地面積と均一な接地面圧を追求。トレッドパターンも偏摩耗を防止すべく面圧の均一性にこだわりながらグリップ力を高め、コンパウンドには転がり抵抗低減とウェットグリップを両立するミシュラン独自のフルシリカ・コンパウンドを採用した。



このプライマシーHPを、前作のパイロット・プライマシーと比較する形で、テストしてみた。走り出してまず感じたのは静かなこと。エンジン音やエアコンの作動音が大きくなったように思えるほどだ。乗り心地は、トレッドの固さは以前より感じるが、その後のショックの吸収はかなりしなやかになっている。それでいてハンドリングは以前よりもカチッとしたリニアな手応えで、ステアリングを切ることが楽しくなった。高速道路でのなめらかな直進性も印象的だ。


 
トレッドデザインが前作よりおとなしくなり、静粛性や乗り心地が確実に向上したところからは、快適性重視のタイヤという印象を受ける。でもペースを上げれば、走りの楽しさがしっかり味わえる。昔のミシュランは日本では高価だったこともあり、プレミアムタイヤというイメージがあったが、そのイメージをこのプライマシーHPで取り戻したという感じを受けた。

ミシュランのすべて・3に続く
ミシュランのすべて・1
日本ミシュランタイヤのホームページ
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