ルノー/ルーテシア

ロードインプレッション フェイズ2のルーテシアV6に乗る(2ページ目)

2004年最初のロードインプレッションは、去年のモーターショーでデビューしたルーテシア・ルノースポールV6のフェイズ2。変わったのは顔だけじゃなかった。

執筆者:森口 将之



エンジンはカムシャフトを含めた吸気系やコンピュータなどに手を入れて、パワーを166kWから187kW、トルクを280Nmから300Nmにアップしている。その差はけっこう大きい。アイドリングでは静かなのに、5000回転から上のサウンドは快音。しかも旧型ではレッドゾーンに近づくと伸びが鈍ったのに、新型は喜んでそこに飛び込もうとする。レスポンスも別物のように鋭い。ストロークが短くなった6速MTを含めて、正真正銘のスポーツカーユニットになったという感じだ。



乗り心地も固めながら良くなっている。ホイールが17から18インチ、タイヤが50/45から40扁平になるなど、この面で不利なスペックになっているのに、たいしたものだ。とくに小刻みな上下の揺れがだいぶ消えて、高速道路ではルノーらしいフラット感を味わわせてくれるようになった。スピ-ドを上げるとステアリングが軽くなるものの、直進性もアップ。リラックスしてハイウェイクルージングをこなせるようになった。



でもいちばんの違いはハンドリング。リアのサブフレームの剛性アップやサスペンションのアライメント変更などが行われた効果ははっきりわかる。ステアリングを切っても、旧型のように後ろで重いものがグラグラ動く感じがしない。カチッとしている。おかげで足がしっかり動くようになり、接地感がアップ。アクセルを踏んでも離してもリアが簡単に滑るというスリリングなシーンはほとんどなくなった。これなら安心してペースアップできる。



このほか新型は、生産拠点が英国のTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)からルノーのディエップ工場、つまり元アルピーヌのファクトリーに移って、クオリティのアップと安定したデリバリーが期待できるようになっている。価格は多少アップしたが、なんだかいいことずくめだ。ルノー・ジャポンが今回輸入した50台は、残りわずか。気になる人は思いきって、このリトルダイナマイトと暮らしてみてはいかが?

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