ルノー/カングー

ロードインプレッション 新型ルノー・カングーに乗る

3月のジュネーブ・ショーでデビューしたニュー・カングーが、日本に上陸した。新しい顔と観音開きのリアゲート、1.6リッターエンジンを持つ新型の印象は?

執筆者:森口 将之


日本で発売されるカングーは、旧型同様1種類。右ハンドルに4速ATを組み合わせている。ただしエンジンは1.4リッターSOHC8バルブから1.6リッターDOHC16バルブにバージョンアップ。そしてリアゲートは今までのハッチバックだけでなく、観音開きの「ダブルバックドア」も選べるようになった。

    

価格はハッチバックが192万円、観音開きが195万円。175万円だった旧型よりもかなり上がってしまったが、ユーロ高を考えればしかたないのかもしれない。うれしいのは、ボディカラーが旧型の5色から一挙に10色に増えたこと。そのうち5色は受注生産だが、グリーン系やブルー系の微妙な色が増えたのがいい。

    

試乗車はもちろん観音開きのほう。僕はフランスで、すでにこの仕様に乗ったことがあるが、とりあえず開けてみる。ナンバープレート脇のノブに手をかけてまず左側をオープン、続いて右側の裏にあるレバーを操作して残りを開けるという順。左側の裏にもレバーがあって、車内からでも開けられるようになっている。

    

写真は90度まで開けた状態だが、実は180度まで開くことができる。いずれにしても、開けるときにあとずさりしなくてすむし、狭い場所でも開閉できるのはやっぱりメリットだ。ハッチバックも、雨の日に屋根代わりになるし、後方視界がさえぎられないという良さはあるけれど、このリアスタイルを見てしまうと、観音開きを選んでしまいたくなる。

    

キャビンに入って最初に気づいたのは、ダッシュボードが今までと同じだったこと。フランス仕様は助手席側のグローブボックスにフタがつくなど、デザインが少し変わったのだが、右ハンドルということで旧型のままとなったようだ(イギリス仕様も同じ)。ただ、メーターのデザインは変わっていて、250km/h!まであった速度計の目盛りは、210km/hと少し常識的になっている。
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