ルノー/カングー

ロードインプレッション 新型ルノー・カングーに乗る(3ページ目)

3月のジュネーブ・ショーでデビューしたニュー・カングーが、日本に上陸した。新しい顔と観音開きのリアゲート、1.6リッターエンジンを持つ新型の印象は?

執筆者:森口 将之

音は、ボリュームはルーテシアほど静かではないが、音質が変わった。のどかでまろやかだった音が、緻密できめ細かいサウンドになったのだ。旧型のほうがカングーに似合っていたような気もするが、加速の違いを味わってしまうと、新型のほうがいいかなと思ったりした。

    

足回りは旧型より固め。うねりを乗り越えたときのフワッという動きや、コーナーに入ったときのしんなりしたロールは、あまり感じなくなった。ちょっとさびしくも思えた。でも乗り心地そのものでいうと、細かい上下動がほとんどなくなり、フラットになったおかげで、むしろ良くなったのでは?とも感じられた。

    

ルーテシアに近づいたともいえるが、違うところもある。電動パワーステアリングとトーションビームのリアサスペンションを持つルーテシアが、ちょっとドライな乗り味なのに対し、油圧式のパワステとトレーリングアームのリアサスを持つカングーは、昔のルノーが持っていた少しねばっこい、しっとり感を残しているのだ。

    

全体的に大人っぽいクルマになった。顔つきもそうだし、余裕と落ち着きを手に入れた走りもそうだ。旧型が持っていた世界が好きな人もいるだろうけど、6年間で120万人というユーザーのほとんどは、今回のような進化を歓迎するはず。観音開きやサンルーフも選択できるようになったし、あとはMTが選べるようになれば、個人的にはいうことないんじゃないかな、と思った。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます