ただし60km/hぐらいから上ではシトロエンらしいまろやかな乗り心地を味わえる。高速クルージングは、直進性があいかわらず優れているせいもあってとにかく快適だ。ただしボディの剛性はやはりセダンのほうが一枚上手という感じがした。
ブレーク1.6の車重は2.0より10kg軽いだけ。100kgも差があった旧型に比べるとわずかな違いだ。そのためハンドリングは旧型ほど、排気量による違いは感じられなかった。2.0がマイナーチェンジ前よりもかなりノーズの動きが軽くなったせいもあるだろう。タイヤが太くなったおかげもあり、コーナーでの安定感はかなりのレベルで、ペースを上げてもまったく不安はなかった。
1.6リッターで十分。これが試乗したあとの感想だ。広いラゲッジスペース、体を優しく包み込むようなシートなど、クサラの良さを再確認もした。あとはMTを組み合わせたクーペの復活を新しいインポーターに期待したいところ。モンテカルロラリーでのあの激走を知って、クサラを見直した人って少なくないと思うのだが。
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