料金所を出て130km/hあたりの通常速度に乗せるまでに時間を要するのは仕方ないでしょう。そのかったるさは拭いようもありませんが、ひとたび高速域に入れば、まるで別のクルマのように伸びやかになります。“これ、本当に1.6L車なの?120馬力しかないの?”助手席に座った、600馬力のスーパーカーに乗る友人は目を丸くして驚いたものです。
ただし、調子に乗っていると、ブレーキングで後悔することがあるかもしれません。5MT車ですから、悪評高いカックンブレーキではないものの、逆に“効いてくれるかなあ”と思ったタイミングでスゥーッと一瞬走ってしまうようなブレーキです。制動力はそれでも十分確保されているのですが、その一瞬が怖い。気を引き締めてハイスピードクルージングしなきゃ危険です。
街での動きは軽快そのもの。あとで感想を書くことをスッカリ忘れてしまうほど、すぐに自分の手足の1部になってくれます。感想が思いつかない、のですね。それほど馴染みやすいクルマなのです。
ワインディングにも行ってみました。ロールは大きめですが手応えがしっかりしているので安心して回っていけます。ハンドリングは2Lより断然楽しいのですが、アップダウンが激しくなったり、コーナーがきつくなったりすると、パワーに不足を感じるのは仕方ないのかもしれません。