ちょうど1ヶ月ほど前。ミラノで世界のディーラー関係者を招いて開かれたフィアット各ブランド戦略ミーティングで初めてその存在が公になったアルファ156GTA。その姿は、アルファファンの心を鋭く抉った。あわよくば今年中のショウデビュー、来春には発売、とGTAへの期待は高まるばかりなんだけど、ここに来て妙なウワサが流れ始めた。
アルファ156GTAには新開発のV63.2Lエンジンが搭載される、と発表されたのは、本サイトでも報告した通り。ところが、この新開発という言葉がくせモノ。
そのウワサとは、ズバリ、この3.2Lエンジンこそアルファに最初に搭載されるGMエンジンだ、というもの。ショッキングである。
フィアットとGMの提携によって、イタリア製V6の命運は尽きた、というのはイタリア車ファンの大方の見方ではあった。つまり、今後のニューモデルにはGM車と共通するエンジンユニットが用いられるであろうことは、容易に推測できたのだ。
しかし、それがよりによってGTAというのは、何とも驚きを通り越して唖然としてしまう。もっとも、企業側の立場に立てば、GTAという歴史的な名前に積んでしまうことで(もし、それがいいパフォーマンスを示せるとすれば)、イメージは大幅に向上する。その後のアルファブランドへの搭載もスムーズ。あわよくば、GMブランド、例えばオペルのスポーティカーへの流用にも箔が付く。正に一石二鳥三鳥なわけだ。
”GTAはロクなクルマじゃないよ”というイタリアで囁かれているウワサも、そう考えれば合点がいく。
もちろん、これらは単なるウワサに過ぎない。GTAの開発者がやる気を無くしている(そりゃそうだろう。急にエンジンを換えろって言われたら・・・)、というのもウワサに過ぎない。しかしながら、火のない所に煙りは立たない、もの。
もっとも、GMになってもヘッドはアルファがやるんだろうし、それに名前に恥じない高性能さなら問題はない、という考え方もあるだろう。実際、GMのV6っていいエンジンですからねえ。まずは、静観、続報を待て!です。
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