アルファロメオなればこそ……
2008年のジュネーブショーに出展され、いよいよ日本に導入のときを迎えた8Cスパイダー |
アルファロメオというと、プレミアムブランドと呼ばれる中では比較的低価格で、コンパクトでスポーティなクルマを得意としているブランドというイメージがありますよね。今のアルファは実際そのとおりだと思いますが、かつて第二次世界大戦前、アルファは超高級車メーカーとして君臨していたのをご存知でしょうか?
その後アルファは、戦略の変更により現在のようなキャラクターのメーカーになっていくわけですが、それにしても「名門」ブランドというのは強いものだとあらためて痛感させられたのが、「8Cコンペツィオーネ」の存在です。
量産車を主体とするようになったアルファロメオは、これまでも「SZ」のように特殊なモデルを世に送り出すなどし、往年の片鱗をうかがわせていました。その後しばらくスペシャルモデルの音沙汰がなかった中で、21世紀に入り、8Cのコンセプトモデルを披露して業界を驚かせました。
ほどなく市販化された8Cコンペツィオーネは、往年のアルファが現代に蘇ったような趣を感じさせます。量産車だけでなく、こうしたクルマを手がけても、世の中から大いに支持され、熱心なファンがこぞって手に入れようとする……。今の路線をゆくアルファも、ひとたび本気を出せばこうしたことができてしまうことに、底力の強さを感じるのです。普通のメーカーがいくらがんばっても手に入れられないものを持っていると思うのです。
2006年9月のパリサロンで発表された8Cコンペティツィオーネは、2008年2月より日本でもデリバリーされています。そして4月2日(木)、8Cコンペティオーネのオープンモデルである「アルファロメオ8Cスパイダー」の日本導入が発表されました。8Cコンペツィオーネと同じ世界500台の限定販売となり、日本への割り当て分は67台で、2010年4月からのデリバリーを予定。価格は2650万円~となっています。
クーペの8Cコンペツィオーネでも非常に評判の高かったエクステリアデザインの美しさは、オープンになっても相変わらず。グラマラスで迫力あるフォルムを見せつけています。
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