輸入車/注目の輸入車試乗レポート

ターボとNAでは、こんなに違いがあった新型レガシィ レガシィのターボとNAの違い(4ページ目)

今回はターボのGTとNAの2.0Rを対比しながら、B4とツーリングワゴンの違い、またサーキットでの試乗や公道での試乗などまで含めてレポートする。

執筆者:河口 まなぶ


一方NAの感覚はまるで欧州のプレミアム・セダンに搭載されているパワーユニットに近い。滑らかに力が生まれるがゆえの扱いやすさがあり、高い実用性が確保される。それにも関わらず、決して実用一辺倒ではなく、軽快でシャキッとした歯応えのあるスポーティな感覚を忘れていない。まさに理想的なNA4気筒。もちろん出力に関しても、数値的な不満は全くないし、実際の力感としても物足りなさは感じられない。しかもこのDOHCが搭載されるモデルのとてもしなやかな乗り味に、フィーリングがかなりマッチしており、パワーユニットだけでなくクルマをトータルとして見た時に軽快で気持ちよいのだ。

また特筆すべきは、全モデルでパワーユニット+トランスミッション=ドライブトレーンがしっかりとマウントされており、スロットル操作に対しソリッドに反応すること。これもまさに欧州車のフィールだった。これまでのレガシィではドライブトレーン系の締結がいまいち甘い感じで、フルフルした印象が気持ちよさをそいでいたが、それもなくなって上質さに一役買っている。

シャシーでは、ホイールベースが先代比20mm延長されたことで、直進安定性がさらに高まり、前後トレッドがそれぞれ30mm、25mm拡大されたことでコーナリングの安定性が高まったほか、タイヤの切れ角が拡大され、最小回転半径も5.4mとされた。

また従来からのフロントロアアームに加え、リアアーム&アッパーリンクをアルミ化して剛性向上を図りつつ、バネ下重量の低減なども行われている。サスペンションはもちろん、取り付け部の強化を始め、フロントクロスメンバーのボックス構造化、サブフレーム、ブッシュ内筒座面拡大など、各部の剛性を高める強化が実施されている。ダンパーはターボ系では引き続きビルシュタイン製を採用。NA系ではカヤバ製が採用されている。

ブレーキは、全車でフロントディスクを従来よりも1インチアップとしたほか、タイロッド式ブースターを新採用して、剛性をアップ。同時にペダルレバー比変更、マスターシリンダーの小径化/ロングストローク化によって、初期制動力と踏み込んでからの加藤領域におけるコントロール性を向上している。


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