50Ah以上の高性能バッテリーに特に効果的
パワーパルスの装着は、とても簡単だ。本体もコンパクトなので、エンジンルーム内での設置も容易だ |
バッテリーのターミナルに何やら黒いボックスを付けるだけというと、ちょっとオカルトめいた印象もありますが、パルスによるサルフェーション分解は再生バッテリーを取り扱う専門業者でも行われている作業です。もちろん、プロが使うのはもっと本格的な機材ですが、こちらはそのコンパクト版と考えればいいでしょう。
電圧だけでなく、CCAの計測も可能な特殊なテスターを使って、パワーパルスの効果をテストした |
■テスト・バッテリー1(2年使用/テスト前電圧:12.56V、CCA652)
10日目:12.59V(CCA657) 20日目:12.65V(CCA661)
■テスト・バッテリー2(5年使用/テスト前電圧:12.33V、CCA412)
10日目:12.35V(CCA425) 20日目:12.41V(CCA445)
といずれも電圧、CCA値ともに改善が見られました。ただし、電圧やCCAの測定値は、走行状況やエンジンを停止してから、計測するまでの時間によっても変わってくるものなので、あくまでもひとつの目安と考えた方がいいようです。そうした意味では、本当の効果を確認するためには、実際に長い期間使ってみる必要があるのかもしれません。
また、パワーパルスではどんなバッテリーでも再生できるというわけではない点に注意が必要です。サルフェーション以外の原因で劣化したバッテリー(前述の電極板劣化のような)では、当然いくらサルフェーションを分解しても、改善は見られません。では、そのあたりはどのように見極めればいいのでしょうか。
実はこれには明確な判断基準はありませんが、メーカーの説明によれば、内部の電極板に使用している鉛の量が多い、比較的高性能なバッテリーで、使用開始から2~3年以内のものであれば再生の可能性が高いということです。目安としては、50Ah以上の容量を持つ製品であれば、コスト的にもパワーパルスを使うメリットが大きいといえそうです(低価格なタイプであれば、新品に交換した方が早い?)。また、使い方としては、毎日通勤などで使うような使用状況に向いているようです。
サルフェーション分解と充電を同時に行えるのが、レディパルスチャージャーだ |