スタッドレスタイヤのサイズは純正と同じが基本
スタッドレス購入時のタイヤサイズは、無難に今と同じものを選びがちですが、本当に現在装着されているのが純正サイズか確かめてみてください
まず、新車時に装着されているタイヤ・ホイールが純正サイズである、という考え方が基本となるのですが、最近ではディーラーオプションや特別仕様車など、新車時から標準モデルよりもワイドなタイヤやインチアップされたホイールが装着されていることも多いのです。スタッドレスを装着する際には、こうしたオプションサイズではなく、あくまで標準モデルに装着されているサイズをベースに考えた方がいいでしょう。
なぜなら、そうしたオプションサイズのタイヤというのは、スタイルや一般道での運動性能を重視した設定となっているため、必ずしも雪道走行に適したサイズとは言えないことがあるからです。雪道ではいたずらにタイヤの接地面積を広げるよりも、接地面の面圧を高めた方が有効なグリップ性能を得られることが多いのです。そのため、場合によっては純正サイズよりもワンサイズ落としたタイヤを選択するという方法もあります。
ただし、一部のスポーツモデルのように、標準モデルに比べてホイール径自体が大きくなっている場合には、注意が必要です。こうしたモデルでは、ブレーキ性能の向上のため、ブレーキサイズも拡大されている場合があり、標準モデルと同じサイズのホイールを装着することができないこともあるからです。このあたりは各自動車販売店や知識のあるタイヤショップなどに相談してみてください。
またスタッドレスタイヤでは、ただでさえオンロードでの性能がノーマルタイヤよりも低い上に、現在装着されているタイヤよりも小さいサイズを選べば、当然雪道以外の一般道での走行性能は下がってしまいます。そのため、各自の走行パターンと照らし合わせて、雪道と一般道のどちらを重視するか、という点からも、サイズを検討する必要があります。
スタッドレスタイヤのホイールは組み替えるべきか新たに用意すべきか
純正サイズのタイヤを装着する場合には、信頼性やサイズの問題などを考えると、純正ホイールが最適です
ただしその場合には、ホイール代を含めるとタイヤだけを組み替える方法と比べて倍近いコストが掛かってしまいます。ですが、再び標準タイヤに交換するのが容易だったり、タイヤを保管するときにタイヤの変形を抑えることができる、またタイヤの脱着を繰り返すことによるタイヤへのダメージを減らすことができるといったメリットがあることも見逃せません。また長期的に見れば、決して安くはないタイヤの組み換え工賃と比べても、決して割高とはいえなくなってくることも考慮すべきです。
逆に現在装着しているホイールに、スタッドレスタイヤを組み替えるという場合はどうでしょうか。この場合は、季節のはじめと終りにタイヤを一度ずつ組み替えるという使い方であれば、短期的なコストはだいぶ安く抑えることができるはずです。現在のクルマにそれほど長く乗るつもりがない(クルマを乗り替えるとせっかくホイールを購入しても、使えなくなることが多いため)、冬の間はスタッドレスを履いたまま過ごす、と考えているならば、十分にアリな選択でしょう。
というわけで、スタッドレスを装着する際は、上記のような要素を念頭に置いた上で、自分の使用環境にあった方法を選択してみてください。
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