カーメンテナンス/車の点検ポイント

自身の安全のために壊れる前に実施したい ブレーキオーバーフォール2/1(2ページ目)

油圧を発生させたり保持するシールはゴム製の単純なリングやカップ。年数が経過すれば劣化し、摩耗もするため、定期的に分解して交換する必要があるのだ。

執筆者:鈴木 伸一

6.新品パーツを組み込む
新品のプライマリー/セカンダー両ピストンのラバーカップの表面にブレーキフルードを塗布し、組み付け順、方向に注意しながらマスターシリンダーに組み付け、ストッパーリングをはめ込んで固定する。
7.元通り取り付ける
これでマスターシリンダーのオーバーフォールは完了。分解の逆の手順で元どおり組み付け、切り離したブレーキチューブを接続する。
●ブレーキホース交換
1.キャリパーとの接続部を切り離す
ブレーキキャリパーの真下に廃油受けをセットし、ブレーキホースの接続部にセットされているユニオンボルトを緩めて取り外す。
2.ブレーキパイプから切り離す
フレアナットレンチを使用してホース上部のブレーキパイプとの接続部を緩めつつ切り離す。
3.ブレーキホースを取り外す
ホース途中のサポートへの固定金具を外してブレーキホースを取り外し、新品ホースを元通り組み付ける。
4.劣化すると変形したままに!
左上が新品、右下が劣化したブレーキホース。劣化したブレーキホースは硬化して弾力が低下しており、組み付けられていたときの形状のままだ。なお、ホイールは走行時に上下動するため金属パイプで配管することはできない。そこで、ゴム製のホース(ブレーキホース)でブレーキラインに接続されている。このため、硬化して柔軟性が失われるとサスペンションがボトムしたときにヒビ割れを生じやすくなり、最悪のケースでは裂けてしまう。走行中にそのような状態になったら非常に危険。十分、注意したい。
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